条件のいい41歳男性が婚活に失敗し続けるワケ 有名大卒で年収700万円のスポーツマンだが

✎ 1〜 ✎ 62 ✎ 63 ✎ 64 ✎ 最新
拡大
縮小

「爽やかなスポーツマンという印象ですよ」と答えると、大きなため息をつきながら言った。

「お見合いは3年間のうちに、100回くらいしたと思います。50回までは記録していたんですが、そこを超えたときからむなしくなって、数えるのをやめました。3年間で婚活に投資したお金は、軽く200万円を越えています。それがすべてパァです」

男性によくありがちなのだが、婚活した時間とそこにかかったお金のコストを計算する。そして、ぼやく。

「婚活ほど、コスパの悪い活動はない」

吉本は、続けた。

「お見合いでもデートでも、僕は女性にお金を払わせたことは一度もないですよ。それなのに女性の中には、『ごちそうさま』も言わない人がいる。当たり前の顔をしてレジの前を素通りして、『今日は、ありがとうございました』もなく別れて、翌日、相談室を通じてお断りが来る。こんな態度を取られると、食い逃げされた気分ですよ」

結婚相談所には、“お断りは、仲人を通して伝える”というルールがあるので、デートの翌日に、いきなり “交際終了”が来るのは仕方ないことだ。女性たちがデートの別れ際に愛想が悪かったのも、“もうこの男性と会うことはない”と思ったからだろう。しかし、「ごちそうさまでした」「ありがとうございました」と、お礼を言うのは、女性たちも最低のマナーではないだろうか。

「飲食3回の壁」が越えられない

「以前の記事で、“婚活には、飲食3回の壁”があると書いていましたよね。その3回の壁が越えられない。お見合いの後、1回か2回食事をすると、お断りが来てしまうんです」

“飲食3回の壁”とは婚活の不文律で、お見合いをして“可もなく不可もなし”だった場合は、もう一度会ってみようと“交際希望”を出すことが多い。そして、次のデートに進み、ここでも“可もなく不可もなし”だったら、もう一度だけ会って判断をしようとする。しかし、3回目に会ったときに“可もなく不可もなし”だったとすると、4回目に“また会ってみよう”という気持ちにはならない。それが、人間の心理だ。

「お見合いを始めて20連敗したときに、何が悪いのが自分ではわからなかったのでネット検索をして、恋愛セミナーに行ってみたんです。そうしたら、『人の気持ちをつかむには、“さしすせそ”があります』って、そんな程度の内容でした(苦笑)」

これは、話し方教室や恋愛セミナーでは鉄板で教えていることだ。話の相づちに「さすが~」「知らなかった!」「すご~い」「センスいいですね」「そうなんですね」を使うと、相手の気持ちがつかめるというものだ。

「おいおいおい、そんなのどこにでも書いてあるし、もう知っているし。知りたいのは、そういうことじゃないんだ、と思っちゃったんですね」

次ページやり方もわからないのに…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT