アップル製スマートスピーカーは「買い」か? 価格はアマゾンやグーグルの「5倍」だが…
もしiPhoneやiPadを使っていれば、AirPlayでHomePodからすぐに音楽を再生することができるが、Apple Musicに契約していれば、HomePodのSiriに話しかけることで音楽を再生することができる。
すでにアメリカなどで販売されているHomePodは、Amazon Echo、Google Homeといった競合に比べると台数の面では苦戦している。マーケットシェアは2018年の販売で6%、約400万台にとどまるというデータがConsumer Intelligence Researchから出されている。
HomePodは当初349ドル、現在299ドルで販売され、日本では3万2800円での発売となるが、競合となるAmazon、Googleに比べると5倍の定価がついており、そもそもマーケティングやターゲットが異なる製品であると解釈すべきだろう。
スマートスピーカーというよりオーディオ機器
筆者は2018年2月にアメリカで発売されたタイミングで、HomePodを試した。それ以降、iOSは今年で2回バージョンアップしており、HomePodでできることは大幅に増えている。その差分についても触れるが、まずはスピーカーとしてのHomePodについての第一印象を述べたい。
まず言えることは、スマートスピーカーというよりはオーディオ機器としての打ち出し方が強いという印象だ。筆者はHomePodを試す段階で、Google Home、Amazon Echoを家に設置していた。それらに比べると、スマートスピーカー的要素を抑え、純粋にスピーカーとしての性格が強い、と感じたのだ。
そう感じたのは、セットアップを始めた際に触れた電源ケーブルがきっかけだった。他のアップル製品とは異なり、ファブリックで巻かれたケーブルだった。布で包まれたケーブルとして差別化されている点で、他のスマートスピーカーやデジタル製品とは異なり、オーディオ製品らしさを感じさせる。
角が丸められた円筒形のボディは2.5キロとずしりと重たく、側面のすべてがスピーカーらしくメッシュのファブリックで包まれている。上面にはiPhoneやMacでおなじみとなったSiriのアイコンが柔らかな光のグラデーションで動いている。
セットアップには、Google HomeやAmazon Echoのようなアプリは必要ない。AirPodsをセットアップするときと同じように、HomePodを電源につないで近くでiPhoneを見ると、画面下部にHomePodのセットアップ画面が表示され、数タップで自分のApple IDがHomePodでセットアップされ、Siriに自分の声を学習させれば、すぐに声だけで音楽を再生することができるようになる。
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