「海辺の事故」がいつまでも減らない根本原因

ライフセーバーの飯沼誠司氏も警告する

夏の海水浴場の風景。写真はイメージ(写真:pixelcat/PIXTA)

四方が海で囲まれた島国である日本。『データでみる県勢2019』によれば、日本全国には2017年時点で1094もの海水浴場が点在しており、毎年、夏になると日本の海辺は、多くの海水浴客でにぎわいをみせる。この夏も、海辺で余暇を過ごそうと計画している人も多いのではないだろうか。

一方で、海では毎年のように数多くの事故が起きている。2018年に海上保安庁が認知した海浜での人身事故者数は2626人で、そのうちマリンレジャーに関する事故者数は858人に上るという。

事故内容別にみると、溺水(溺れてしまった人)が182人(60%)と最も多く、次いで帰還不能が96人(31%)となっており、この2つで全体の91%を占めている。

さらに、858人のうち、遊泳中の事故は304人にのぼり、死者・行方不明者は94人だった。

溺水・帰還不能ともに事故発生件数は、この5年間、ほとんど減っていない状況だ。

意外にも事故が多いのは大人。その理由は?

さらに、年齢層別の事故者の割合は、10歳以下の子どもの事故は全体の14%にとどまり、20代以上の成人の事故で全体の約7割を占める。

この現状について、ライフセーバー協会のスーパーバイザー、そして館山サーフクラブの代表として、いまも海辺の人命救助の最前線に立つ飯沼誠司氏(44)は、こう指摘する。

「水を怖がっている人は、事故にはなりにくい。むしろ、“自分は泳げるし、海にも慣れている”と思っている人のほうが溺れるケースが多いです。“自分は大丈夫だ”という過信ですよね。泳げると思っていても、海の中で自分の思っていた感覚とズレていることに気がついても、そのときはもう遅いんです」

さらに、10歳未満の子どもの事故が一定数あることについても次のように指摘する。

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