また円安にしても、すでにマイナス面が前面に出てきており、特に増えると言われた輸出数量は、私の予想どおり全くといっていいほど、増えていません。
日本の輸出品はすでに洗練されており、要するに円高による価格上昇を吸収できるような精密な高級品の輸出しか残っていないわけです。それ以外の汎用品はとっくに海外で生産が始まって仕舞っているので、円安になればむしろ原材料としてそれらを輸入した時の輸入コスト高、として跳ね返ってくるのはだれの目にも明らかでしょう。過度の円安は、日本産業の競争力にダメージを与えることになるのです。
MLBと日本のプロ野球に見る、規制の考え方
楽天の田中将大投手がついにヤンキースと合意に達した、という報道が今出てきました!総額182億円、総額も単年でも日本人選手として最高額と報道されています。田中投手がすごいのはもう当然のことながら、日本のトップの投手はこれだけの年棒に見合うのだ、ということを実証してきた野茂さんや、現在も活躍している黒田投手、上原投手、ダルビッシュ投手らの実績が大きく評価されているからこそ、これだけの金額が引き出せる、と考えて良いと思います。
日本では、野球が最も大きなスポーツマーケットですが、それすらアメリカのMLBに比較すると10分の1程度のものなので、収入の違いが出るのは、いかんともしがたい。
あまり海外に有力選手が出て行ってしまうと、日本の野球がメジャーリーグの「二軍」扱いになってしまう、という話をよく聞きますが、実際にはそんなことはなく、日本人選手がアメリカで実績を上げれば上げるほど、日本の野球のレベルはとてつもなく高い、ということをアメリカに知らしめることになり、むしろ最近は普通に現役のメジャーリーガーが日本でプレーするようになりましたよね。
昨年のマギーやジョーンズ、今年来ることになったユーキリス(いずれも楽天)など、まさにバリバリのメジャーリーガーで、アメリカでも十分できるのに、あえて日本というフィールドを選んできているわけで、こんなことは10年前には考えられませんでした。
これは他のビジネスにも同じことが言えまして、国内産業がだめになる、とか言って妙な規制をかけるわけですが、それよりもお互いに出入りを自由にして切磋琢磨していく方が、はるかにWin Win の関係になりやすい、ということを野球が証明しているともいえるのです。田中投手のますますのご活躍を願っております。
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