30年先に「大化けする銘柄」をどう見抜くか 時価総額5倍以上に成長する企業は5%程度

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では、平成30年間で最も成長した企業はどこなのかというと、日本電産でした。同社の時価総額は、昭和末の時点で679億円でしたが、平成末の時点では4兆7062億円。増加率は69.3倍にもなります。

第2位はキーエンスで、昭和末の時価総額1356億円が平成末には8兆4053億円となり、増加率は62.0倍。第3位はピジョンで、120億円だった時価総額が5736億円になりました。増加率は47.8倍です。

このほか、30年間で時価総額が20倍以上になった銘柄を列挙すると、PALTEK、ケーズホールディングス、ゴールドウイン、ヒューリック、シマノ、ユニ・チャームがあります。こうした銘柄に投資したとすれば、当初の投資金額が100万円の場合、2000万円になります。

この間、日経平均株価は26%のマイナスでしたから、日経平均株価だけを見ている人にはわからなかったと思いますが、全体相場が悪いといわれている間にも、個別には経営力、競争力、財務力を強化して、非常に高いパフォーマンスを上げた企業も少なからず存在したわけです。

マーケット全体を買うインデックス投資が隆盛ですが、株式投資でより大きく資産を殖やすためには、やはり「銘柄を厳選する必要がある」といえます。

高成長企業に投資できても、短期で売り抜けてしまう

ただ、それが「言うはやすし」であることは、私も重々承知しています。平成元年の時点で、日本電産やキーエンスが60倍超の成長を実現できると確信を持てた人は、ほとんどいなかったでしょう。

あるいは平成元年の時点で、ラッキーにも日本電産やキーエンスに投資できたとしても、時価総額が60倍以上になるところまで持ち続けられた人は、ほとんどいないと思います。

株価が2倍、3倍になった時点で「十分に儲かったから売ろう」と考える人が大半でしょう。「日本電産やキーエンスに投資して、30年持ち続けたら、資産価値が60倍以上になった」というのは、あくまでも後講釈にすぎず、それを実行できた投資家は、ほとんどいないのが現実です。

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