日本の技術力が東南アジア人の目にフィット?
そんな東南アジアのコンタクトレンズの市場は、外資メーカーのジョンソン・エンド・ジョンソンがほぼ独占しているような状況。しかし、日系メーカーだからこその勝機があるという。
その理由のひとつは、「東南アジア人の目」。「東南アジア人の眼球は、日本人と似たり寄ったりのところがある」(シードの担当者)という。光彩の色は、欧米人は青や緑なのに対し、アジア人は濃い茶や黒。欧米メーカーが作ったレンズが東南アジア人に合わないことはないが、それよりもフィットすることを利用者は眼球で感じるかもしれない。
そしてもうひとつの理由が「メイド・イン・ジャパン」。東南アジア諸国で暮らす人々が日本の工学、医療分野に対して抱いている信頼が、日系メーカーのブランド力を引き上げているという。特にシードは、レンズに汚れがつきにくい両性イオンを帯びた素材を用いており、汚れがたまったときに感じるゴロゴロ感を低減。さらに、全品検査を行うなど日本品質を担保する工程が、目の中に入れるコンタクトレンズだからこそ付加価値になるとしている。商品のパッケージにも、あえて日本語の表記を残すそうだ。
シードはこれから各国現地の眼鏡販売店や病院で販売と啓蒙を行っていき、海外では2015年に出荷額ベースで20億円を目指す。一方のメニコンは、コンタクトレンズの会員制販売と「Miru」ブランドとその直営店で、日本国内レベルのサービスを行い、海外売上比率を2020年に30%に高めていきたいという。
日本の技術力が東南アジアの「見える」に一役買うか。その見通しは明るいかもしれない。
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