シズラー「アジア最大級の店」は何が違うのか 元祖サラダバーが「プレミアム」に転じた理由

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席数210席の広々とした店内(編集部撮影)

新店舗はその出店立地といい、敷地面積208坪・席数210席のスケールといい、シズラーのイメージを強く印象づける店となっている。

開店から2カ月が経とうとする現在の状況について、シズラーを運営するアールアンドケーフードサービスの上村浩二代表取締役社長は「反響は非常に大きく、業績も目標値に達している。今回さまざまな新しい試みを導入し、好感触を得ているところ。当店をいい意味でのショーケースにしていきたい」と語っている。

なお、同社はロイヤルホールディングスにおいて外食事業を担う企業で、シズラーのほかシェーキーズ、ロイヤルガーデンカフェなどの運営を行っている。

こだわりのサラダバーがさらに「プレミアム」に

では、新店舗はこれまでとどこが違うのか、順を追って見ていきたい。

まず、シズラーを説明する際に外せないのが、プレミアムサラダバーだ。

「プレミアム」という冠に違わず、野菜やフルーツはもちろん、40年以上受け継がれてきたオリジナルのチーズトースト、ステーキの端肉を使ったカレーを含む温かいスープ類、タコス、デリサラダ、オリジナルデザート、ドリンクなど、ブッフェに匹敵する品目をそろえている。

目玉は中央に据えられたサラダバー。新たに東京都内で新規就農した生産者グループから仕入れる野菜を提供し始めた。現在のところ、サラダバーのポット55個のうち、3個が同団体から届く野菜に充てられている(編集部撮影)

価格は時間帯により1980~2480円と異なる。なお、グリル料理にはサラダバーが含まれている。グリルはビーフステーキをはじめ1人前3000円前後なので、胃の容量が小さな人であっても非常にお得。ゆっくりと2~3時間かけて食べることを前提に、席も居心地よくしつらえられている。

サラダバーだけ注文する客も多い。ことに、天候により野菜が高騰する時期には人気が高まる。

「仕入れ値は上がるがお客様も増えますので、店として困るといったことはありません。逆にサラダバーにこだわっているチェーンとしての使命感が強まりますね。もともと野菜の産地にこだわり、国内の生産者と28年間信頼関係をつくってきましたので、収穫が少ない時期でも提供してくれるというのが強みです」(アールアンドケーフードサービス営業本部長の門田英樹氏)

このように、シズラーの看板とも言える充実したサラダバーを、国際フォーラム店ではフロアの中央に据えた。

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