シズラー「アジア最大級の店」は何が違うのか 元祖サラダバーが「プレミアム」に転じた理由
4月5日、シズラーがアジア最大級の新店舗を東京国際フォーラムにオープンした。シズラーは肉がじゅうじゅうと焼ける音、“Sizzle”を店名の由来とする、カリフォルニア発のレストランチェーン。日本には1991年、新宿三井ビル店を第1号店として上陸した。
満を持してアジア最大級の新店舗がオープン
シズラーはアメリカ、オーストラリア、日本、中国、タイの5カ国に220店舗以上を展開しており、うちオーストラリアには全世界のシズラーのフランチャイザーであるコリンズフーズ社が直営店を展開、そのほかの国ではフランチャイジーが運営している。ルーツがあるアメリカはもちろん、他国の例を見ても、会計が前払いなど、ファストフード的な位置づけで知られているようだ。
日本では1号店の場所柄もあって、高級感のある店のイメージが普及した。ほかの国ではミドルからミドルロー層が主要な客層だが、日本の店はミドルアッパーが中心で、客単価も異なるという。
上陸時は折しもバブル崩壊がスタートし、厳しい状況のなかで出発したわけだが、出店は順調に伸び、2001年には22店舗まで展開を広げた。しかし安心安全意識の高まり、平成不況、消費税導入といった時代背景を受け、2002年以降、12店舗を閉店。都内を中心に10店舗の運営で安定していた。
2011年から、食材・サービス品質の見直し、チェーンのコンセプトを「グリル&サラダバー」から「プレミアムサラダバー&グリル」に変更するなどの改良を進め、店舗改装を行うなど、徐々にモデルチェンジを図ってきた。
このように店舗数を抑え、業務体制の整備や既存店の充実に注力してきたことにより、現在の売り上げは2012年当時より約3割アップしたという。2015年に押上店、2018年に大塚駅前店を出店している。
以上のような変遷を踏まえての、今回の東京国際フォーラム店のオープンである。
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