シズラー「アジア最大級の店」は何が違うのか 元祖サラダバーが「プレミアム」に転じた理由

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期間限定のLボーンステーキ(サラダバー×2名分付き8980円)。希少な「サーティファイド・アンガス・ビーフ」を使用し、23ミリという厚みで提供される。2~3人で取り分けて食べるシェアプレートだが、1人で食べるつわものもいるという。6月27日からは、Lボーンの提供が終了。Tボーンステーキとなる(編集部撮影)

新しくなったのは野菜だけではない。2~3人で取り分けて食べるタイプの「シェアプラッター」を3月から提供開始した。牛・豚・鶏・羊・シーフードなど、種類の違うグリルを2~3品ずつ盛り合わせてある。

「シェアメニューは昨年1年試行したなかで、非常にニーズがあるということがわかりました。とくにTボーンステーキのメニューが大人気でした」(門田氏)

さて、新店舗の反響はどうだろうか。

(左)アールアンドケーフードサービスの上村浩二代表取締役社長、(右)営業本部長の門田英樹氏(編集部撮影)

「国際フォーラムでは年に600ほどイベントなどの稼働があります。コンサート前に夕食を、というお客様の利用が増えて、先日も有名歌手のコンサートがあるとのことで、夕方の5時半に満席になっていました。

ランチ利用も多く、2回転することもあります。新規の客層が加わっただけでなく、以前からのお客様も2~3割いらっしゃいます。ベイエリアにお住まいの方が『近くなったので』と来られたり、広いため待ち時間なく入れるということも、来店理由になっていますね」(上村社長)

今後の展開は?

今後の展開については、「建材の価格も上がっているのでオリンピック後の話になるが」としながらも、年に1店舗のペースで増やしていきたいという。

1991年にスタートして以来、一時期は店舗数を縮小したこともあり、新しい店舗ができたことをきっかけに「懐かしい」と感じる人も多いかもしれない。いずれにせよ30年近くにわたって、よい印象を保ち続けてきたチェーンと言える。

国内の生産者との関わりをはじめ、お客にいかにおいしく食べてもらうか、というサービスの原点が企業姿勢のベースにあるからだろう。改めて展開を広げていくにあたり、その姿勢をどこまで保てるかが第2の挑戦ということになる。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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