「野球がうまくなるスマホアプリ」とは? ドコモの支援プログラムに集まるスタートアップ③
動画の特性を生かしたサービスをできないか。試行錯誤する中、あるプロ野球の球団関係者から、プロ選手が動画を用いて、細かなフォームの調整をしているという話を聞いた。
「トップ選手だけでなく、一般ユーザーも手軽に使えるサービスができればヒットするのではないか」。そう考え、思い出作りだけでなく、スポーツの技術向上にもつながるサービスを目指すことになった。
元プロ野球選手が指導
目下、開発を進めているのが、元プロ野球選手による新サービス。「プレー動画を使って、元選手による指導の取り組みができないか考えている」(与島CEO)。現在、球団関係者や元プロ選手を抱えるマネジメント会社などに出向き、協力を仰いでいる最中だ。
収益モデルは未定だが、料金を支払えば、ユーザーが投稿した動画をもとに、直接アドバイスや指導が受けられる、といった形を考えているようだ。
ターゲットとして想定しているのは、野球部の学生や週末の草野球を楽しむ社会人など。プロを目指す選手はもちろん、一般のスポーツ愛好者に活用してもらい、「現場からスポーツを盛り上げたい」と言う。
また、元プロ野球選手の再就職の受け皿となることで、指導で活躍できる場を増やしたいとの思いもあるという。最近、テレビ番組でも特集が組まれているが、プロ野球選手の再就職は非常に厳しい。引退後、球団に残れる選手は一握り。ネームバリューや人脈がなければ野球の仕事に就くことすら難しいという。
新サービスは今年4月のスタートを予定している。ユーザー獲得にあたって課題となるのは、「ぜひこの選手の指導を受けてみたい」と思ってもらえるような、実績のある選手とどれだけ手を結べるかだろう。一般ユーザーにとって手の届く料金にできるかどうかもカギになりそうだ。
(撮影:梅谷秀司)
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