GW明けから「疲れがなかなか取れない」人の対処 正しい休み方のカギは「4つのR」にある

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短時間睡眠でもまったく問題のないショートスリーパーと呼ばれる人もいますが、ほとんどは睡眠不足が続くとだるさが取れない状態になります。

また、成長ホルモンが分泌される夜10時から深夜2時までの時間帯が、睡眠のゴールデンタイムと言われています。成長ホルモンが傷ついた細胞を修復し、疲労回復へと導いてくれるのです。この時間を外さないよう睡眠をとる時間帯も意識するといいかもしれません。自分にとっていちばんいい睡眠時間を知って確保するようにしましょう。

最近では、睡眠管理アプリやスマートウォッチなど、睡眠や脈拍・呼吸などの生体データをリアルタイムに取得し、体調管理に活かせるデバイスも増えてきています。

15分の仮眠で、疲れた脳は回復する

また、夜の睡眠改善とあわせて、日中の「仮眠」も取り入れることをおすすめします。仕事を続けていると、少しずつ睡眠物質がたまっていき、ピークに達すると大脳を休ませるために眠気が襲ってきます。

こうしたとき、脳を回復させるために、実は「眠ること」ほど効果的な解決策はありません。睡眠物質の蓄積がピークに達する前に仮眠をとることが重要です。

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ただぐっすり眠る必要はなく、たった15分の仮眠でいいのです。日本のオフィスの場合、お昼休みに自分の席を利用するなどして、リラックスした格好で仮眠をとるだけで、脳は驚くほど回復します。

アイマスクをして光を遮断したり、仮眠をする直前にぬるめのカフェイン飲料を飲み、覚醒作用で数十分後に目を覚ましやすくしたり……工夫して効果的な仮眠をとってみましょう。

質の高い睡眠をとりつつ、たまった疲れ・ストレスは「4つのR」で解消することにより、しなやかな心で日々を過ごしていきましょう。

渡部 卓 産業カウンセラー/エグゼクティブ・コーチ

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わたなべ たかし / Takashi Watanabe

職場のメンタルヘルス・コミュニケーション対策の第一人者であり、講演・企業研修・コンサルティング・教育・メディア等における多数の実績を持つ。帝京平成大学現代ライフ学部教授、ライフバランスマネジメント研究所代表。『人が集まる職場 人が逃げる職場』『明日に疲れを持ち越さない プロフェッショナルの仕事術』(クロスメディア・パブリッシング)ほか著書多数。

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