32歳「元専業主婦」の彼女がのめり込む書く現場

一時は編集長に、世界を旅しながら綴っていく

住居を定めず、海外を飛び回りながらライターとしての仕事をこなす伊佐知美さん。何が彼女を海外への旅へと突き動かすのか?お話を聞いた(筆者撮影)
これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむと古田雄介が神髄を紡ぐ連載の第63回。

伊佐知美さん(32歳)は、フリーランスのライター、フォトグラファーである。

最近まで、ウェブメディア『灯台もと暮らし』の編集長として5年間執筆編集活動を続けた。

また、2017年には都会から地方へ移住して生活をしている女性たちの様子を描いた『移住女子』(新潮社)を上梓した。

伊佐さんが2017年に上梓した『移住女子』(写真:伊佐知美) 

バリバリ働く伊佐さんだが、仕事のスタイルはとても変わっている。国内外をつねに旅しながら、記事を制作しているのだ。

彼女が旅の途中に海外で撮影した写真は色彩豊かでハッと胸を打たれる作品が多く、フォトグラファーとしての評価も高まっている。

世界一周をしながらの写真と文章を掲載しているnoteは実に4万4000人以上にフォローされる人気のページになっている。

伊佐さんが、なぜそのようなスタイルで仕事をするようになったのか、日本に滞在している短い期間にお話を伺った。

転校ばかりの幼少期

伊佐さんの出身は新潟県の見附市だったが、石油関係の会社で働く父親が転勤族だったので、幼い頃から頻繁に引っ越しをした。

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最初の引っ越しは北海道から東京の田無市(現・西東京市)へ、そして小学1年生のときには中国・上海の日本語学校へ転校した。

「当時まだ上海は発展途上の都市でした。空港を降りたら小さい子がたくさん『お金をちょうだい』って集まってきて、車に乗った後もフロントガラスの上に乗ってきました。

その様子を見て、ものすごいカルチャーショックを受けたのを覚えています」

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