「日比谷音楽祭」に懸ける音楽P・亀田誠治の真髄 平成から令和の時代、フェスはどう変わるか

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「CDが売れない」不況と言われ続けている音楽業界において、コンサートやフェスのようなライブ(興行)ビジネスは大きな収益を生んでいる。

たとえば「夏フェス」も夏の風物詩として日本に定着した。日本のフェスも国内外のアーティストからも心地よく素晴らしいと評価されている。

しかし、亀田誠治は違った行き詰まり感を感じていた。

今の日本の音楽業界での行き詰まり感を話した亀田氏(撮影:尾形文繁)

「多くのフェスが飽和状態になっていると感じています。都会から離れた場所で行われていて、ターゲットも絞られてくる。もっと気軽に触れられる場として、親・子・孫の3世代で楽しめるフェスが、日本にはないと思っていました」

人々がより自由に、多様な音楽を触れるきっかけをつくりたい。

そんな思いを巡らせていた時に、ある1つのオファーが亀田誠治のもとに届いた。

「日比谷公園全体を使った音楽祭をプロデュースしてもらえないか」

すぐさま脳裏に浮かんだのは、ニューヨークのフリーコンサートの衝撃だった。

さまざまな世代が融合し文化が生まれ、フリーで誰もが参加できるボーダーレスな音楽祭を、日本でも作れるのではないか――。

フリーでボーダーレスな日比谷音楽祭

「日比谷公園は、東京のど真ん中にあるし、セントラルパークを凝縮したような感じですよね。歴史的にも日比谷野音、日比谷公会堂、帝劇や日生劇場、宝塚劇場といったたくさんの劇場を有する日比谷は数々の伝説が生まれたエンタメの聖地だと感じていました。だったらここで最高のフリーイベントをやって、最高のアーティストを呼んで、日比谷と東京の代名詞となるフェスを目指したい」

2019年6月1日と2日に行われる日比谷音楽祭は、入場無料で開催予定だ。コンセプトは「フリーで誰もが参加出来る、ボーダーレスな音楽祭」。実行委員長はもちろん亀田誠治だ。

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