日本人の8割!「ねこ背」が体調不良の元凶だ ねこ背の仕組みを知り、自宅で対策しよう

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とはいっても、自分1人ではわかりにくいと思うので、正しい姿勢を簡単に説明すると、横から見て「耳、首、肩、骨盤、外くるぶしがまっすぐ1本の線になり、地面と直角になっている」ことが目安です。

もちろん理想の姿勢なので、これができている人はそう多くはいません。まずは毎日鏡の前でチェックすることから始め、自分がねこ背であることを認識するという意識改革を行うことをお勧めします。

普段の生活の中では気づかないうちにねこ背を引き起こしていることが多々あります。例えば、バッグを肘からぶら下げたり、電車やオフィスでイスに座るときに足を組んだり、デスクワークで画面をのぞき込んだりなど私生活においてたくさんのシチュエーションでねこ背の原因を作ってしまっています。

バッグを肘からぶら下げるとどうなってしまうのか?

単純に歩行の邪魔になるだけでなく、ぶら下げたほうをカバーしながら歩くため、どうしても姿勢の悪い状態で体全体を補正させてしまうことになります。代わりに、肩からぶら下げて歩くことでハンドバッグの重みを体全体で受け止めて歩くことができ、正しい姿勢を保つことができます。

足を組んでイスに座ることも、骨盤がねじれている状態をつくることになるのでいいことではありません。また、PCを使ってのデスクワークや、座ってスマートフォンをのぞくとき、両方に共通しているのは、画面をのぞき込む頭の状態です。いろんな人を見ていると、画面に角度をつけすぎることでどうしても頭が垂れ下がるような状態になっていくため、ねこ背の原因になってしまいます。

意識改革と寝る前のストレッチでねこ背を改善

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では、ねこ背である自分の体をいつリセットするのがいいのでしょうか?

私は寝る直前がポイントだと考えています。それは寝る直前が最も人の体にとってストレスのないリラックスした状態をつくることができるからです。

そういう体の緊張状態が和らいでいるときに1日1分でいいので簡単なストレッチをしてねこ背を作り出す筋肉の強張りや凝りをほぐし、なおかつ「ねこ背に形状記憶されている体」を元のあるべき姿に戻しておけば、寝ている間に逆にリセットした状態を形状記憶することができます。

さらに、寝る直前にストレッチをお勧めしているもう1つの理由があります。それは筋肉をほぐして体全体がリラックスすれば血流がよくなり、いい睡眠へと誘ってくれるからです。いい睡眠は寝ている間も体をリラックスした状態にしてくれるため、心身にとってはすごく大切なことです。

「体を鍛えて正しい姿勢を身に付けよう」

そういうちまたの声を耳にしますが、筋肉を鍛えることと正しい姿勢を身に付けることは別問題です。ねこ背の状態で筋肉を鍛えたところで正しい姿勢には結び付きませんし、むしろ悪い姿勢を筋肉で固めてしまうことになるので状況は悪化していると感じます。

とにもかくにも、まずは自分を「ねこ背かも?」と少し疑って意識改革することが改善への第一歩。次のステップは寝る前のリラックスした状態のときにストレッチし、強張ったり凝ったりしている筋肉をいかにほぐすかです。そうすれば体が最もいい状態で眠りにつくことができ、寝ている間に本来ある自分の姿勢を形状記憶することができます。

それを2週間も続けると体が本来の状態に慣れ、きっと2カ月もすれば自分で変化に気づくでしょう。

小林 篤史 猫背矯正専門治療院V-Style代表

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こばやし あつし / Atsushi Kobayashi

1975年生まれ、神奈川県横浜市出身。猫背矯正マイスター(R)、柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。高校時代にプロ野球選手を目指すも、腰痛などたび重なるケガや体調不良により挫折。その悔しさから日本大学文理学部体育学科に入学し、トレーニング理論、機能解剖学などを研究。2006年に宮前まちの整骨院を開院し、2013年には猫背矯正専門治療院V-Style開院。独自に考案したねこ背を治す施術が「持続するねこ背矯正」として高い評価を得る。

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