ラウンドワン「ボウリング復活」へ放つ一手 映像・音声で初対面の客同士つなぎ、遠隔対戦

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その後、現在ではなじみの深い自動スコアラーが登場し、増加した郊外型ショッピングセンターの集客装置となることで1200店舗近くまで回復したが、1998年をピークに再び減少。2018年12月時点で758店まで縮小している。

ラウンドワンの杉野社長は「このまま放置すればボウリング(市場)はまだまだ縮小する」と危機感を募らせる(撮影:ヒラオカスタジオ)

2000年代に快進撃を見せたラウンドワンの国内ボウリング事業も、リーマンショック以降は下降トレンドから抜け出せずにいる。

その理由について、ラウンドワンの杉野社長は「ボウリング業界に目新しい変化がなかったからだ」と指摘する。「1980年代の自動スコア以来、ボウリング設備メーカーは話題を呼ぶ新機能をリリースしてくれなかった」(同)。

ボウリングを支えるのはシニア層

チェーン展開するボウリング場を除くと、ボウリング業界を支えているのは、ボウリングをスポーツとしてとらえて、人が少ない午前中に本気でプレーするシニア層が中心だとされる。彼らからすれば、最低限の機能さえ担保されていれば、プレーに大きな問題はない。

だが、ラウンドワンの客層はアミューズメント感覚の一般人が中心。「減ったのはレジャー層の方が大きいと思う。余暇が多様化すれば(ほかの娯楽やスポーツに)吸収されてしまう浮動層にあたる」(笹生氏)。

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