メガバンクの先を行くシンガポールDBSの凄み 世界一のデジタルバンク、知られざる正体

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日本ではあまり知られていませんが、世界で名を馳せているのがDBS銀行です(写真:ロイター/アフロ)
世界の名だたる金融機関を押しのけ、金融専門情報誌『ユーロマネー』から「World‘s best digital bank 」の称号を、2016年と2018年の2度にわたり獲得したシンガポールのDBS銀行。その最大の秘訣は、「同銀行が、もしアマゾンのCEO、ジェフ・ベゾスが銀行業を行うとしたら何をするだろうか?」という視点から銀行業そのものを定義し直したところにある」と立教大学ビジネススクールの田中道昭教授は語っています。最新刊『アマゾン銀行が誕生する日 2025年の次世代金融シナリオ』の一部を再編集してお届けします。

自己破壊によって生まれ変わる

日本では一般的には知られていませんが、世界中の金融関係者から注目を集めている銀行がシンガポールにあります。それがDBS銀行です。DBS銀行の名を世に知らしめたきっかけは、金融専門情報誌『ユーロマネー』による極めて高い評価です。

ユーロマネーは「World's best digital bank」の称号を、2016年と2018年の2度にわたりDBS銀行に与えました。また『グローバル・ファイナンス』誌が選ぶ「World’s Best Banks 2018」においても、DBS銀行はアジア初の「Best Bank in the World」を受賞しています。 DBSは、本来は「The Development Bank of Singapore」の略称ですが、今では「Digital Bank of Singapore」の意味を持ち始めています。

では、DBS銀行がゴールドマン・サックスやJPモルガンなど、デジタルトランスフォーメーションに取り組む名だたる銀行を抑えて「ベストバンク」に選ばれた理由は、どこにあるのでしょう。

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