医師が警告!「内臓脂肪」に潜む怖い病気リスク 「がん、糖尿病、高血圧…」あなたは大丈夫?
次に、「内臓脂肪」が高める健康リスクの3つ目は「がん」です。
「食欲が止まらない」ことも「内臓脂肪」が原因
内臓脂肪と「がん」も、直接関係していないように見えますが、実は、内臓脂肪の蓄積はがんの発症リスクを高める可能性があるのす。
国際がん研究機関(IARC)では4万人以上を対象とした研究から、「内臓脂肪ががんの発症リスクを高める」と報告しています。
それによると、大腸がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、胆のうがん、すい臓がん、子宮がん、卵巣がん、腎臓がん、乳がんと、10種類ものがんが対象になっているそうです。
内臓脂肪はさまざまな「炎症物質」を放出して、体の中で慢性の炎症を引き起こしますが、これががんの発症や進行に関係するといわれています。
近年とくに注目されているのは、内臓脂肪から放出される「FGF2」という物質です。この物質にがん化を促す作用があることが明らかになっています。
アメリカ国立衛生研究所(NIH)は「予防可能ながんの最大因子は喫煙だが、肥満はこれを追い越そうとしている」と発表しています。がん予防のためにも、内臓脂肪には注意が必要です。
「太ってきているのは感じるけど、食欲が止まらない……」という人は少なくないと思います。実は、「内臓脂肪が増えれば増えるほど、食欲が抑えづらくなる」という困った現実があるのです。
その原因の1つに考えられるのが「レプチン」というホルモンです。これは脂肪細胞から放出されるホルモンで、脳の満腹中枢に対して「お腹いっぱい」のサインを送って食欲を抑制します。
普通は脂肪が増えると「レプチン」の放出量も増えるため、体重を適正に保つことができます。しかし内臓脂肪が増えすぎてしまうと、この「レプチン」に対する脳の感受性が低下する可能性があるのです。
「レプチン」の感受性が低下すると、お腹いっぱいになってもサインが送りにくくなり、食欲を抑えにくくなります。その結果、どんどん食べてしまい、さらに太りやすくなっていくという悪循環に陥ってしまう危険性があるのです。
このように、食欲にも内臓脂肪は大きく関わっています。
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