医師が警告!「内臓脂肪」に潜む怖い病気リスク

「がん、糖尿病、高血圧…」あなたは大丈夫?

まず、「内臓脂肪」が高める健康リスクの1つ目が「糖尿病」「高血糖」です。

放っておくと「心臓病」や「心筋梗塞」の可能性も

【1】「インスリン」の働きが弱まり「糖尿病」「高血糖」に

生活習慣病の「糖尿病」や、食後に血糖値が過剰に上昇する「食後高血糖」は、いずれも内臓脂肪によって引き起こされる可能性があります。

「インスリン」という、すい臓から分泌され血中の糖分(血糖)を全身の細胞に取り込むように働きかけて血糖値を下げるホルモンがありますが、内臓脂肪が増えると、この物質の働きが弱くなることがわかっています。

その理由の1つは、脂肪が蓄積されて大きくなった脂肪細胞から分泌される、生理活性物質「アディポサイトカイン」です。その中の「TNF-α」「レジスチン」がインスリンの働きを阻害する原因とされています。

インスリンの働きが悪くなると、「食後高血糖」が起き、体はさらなるインスリンを分泌しようとします。しかし、過剰となったインスリンは、血糖を下げようとするため、血糖値はジェットコースターのように上下します。

その結果、倦怠感や空腹感など起こり、運動不足や過食に陥りやすくなって内臓脂肪がさらに増えていきます。このような状態が長く続くと、やがてすい臓のインスリンを分泌する能力も限界に達してしまい、「糖尿病(2型糖尿病)」へと進んでしまうのです。

【2】「アディポサイトカイン」で「高血圧」や「動脈硬化」

インスリンの過剰分泌は「高血圧」を引き起こしてしまう可能性も高いです。一見あまり関係なさそうですが、過剰なインスリンは交感神経を刺激するなどから、高血圧を引き起こしてしまうかもしれないのです。

また、肥大した脂肪細胞から分泌される生理活性物質「アディポサイトカイン」には血管を収縮させる作用もあり、血圧を上げる一因となります。

さらに「アディポサイトカイン」の一種に「PAI-1(パイワン)」という物質があります。この物質は、内臓脂肪が増えると多く分泌されることがわかっており、増えると血液の塊である血栓ができやすくなり、「動脈硬化」や、その結果生じる血管事故の原因となります。

「高血圧」は放っておくと脳卒中や心臓病などになったり、「動脈硬化」は血管に血液が詰まって心筋梗塞、脳梗塞を起こしたりします。「内臓脂肪の蓄積」から突然死につながるような病気を引き起こすかもしれないのです。

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