上司が知っておくべき正しい「クビ」の切り方 「徹底的なホンネ」を語るのはボスの義務だ

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解雇する側にもされる側にも望ましい正しいクビの切り方はあるのでしょうか(写真:fizkes/iStock)  
解雇は、される側にとってはもちろん、する側にとっても負担が大きく、誰だって避けたいものだ。しかし、正しく解雇ができなければ、その会社にとってもほかの社員にとっても、そして解雇される社員にとっても好まざる結果をもたらす。
アップルやグーグルの管理職研修プログラムの開発に携わり、チームを活性化させ最高の成果を出すのマネジメントノウハウを体系化させたキム・スコットの新刊『GREAT BOSS(グレートボス) シリコンバレー式ずけずけ言う力』から、会社にとっても社員にとっても望ましい「クビ」の作法について要約して紹介する。

無理をしても早めに特定したほうがよい理由

正しいクビの切り方① 引き延ばさない

社員を解雇するのは簡単ではない。気持ちのうえでも、法律的にも。安易に社員を解雇する会社では、非情な/不公平な解雇の判断がなされ、本当に仕事のできる人たちでさえ突然、寝首をかかれることもある。そんな恐れが蔓延すると、誰もリスクを取らなくなる。学びは減り、成長は鈍り、イノベーションは減り、社員は本来の力を発揮できなくなる。

『GREAT BOSS(グレートボス) シリコンバレー式ずけずけ言う力』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

それとは正反対のミスをする会社もある。社員を解雇することをほぼ不可能にしてしまうのだ。そんな会社の上司は、片手を後ろに縛りつけられているようなものだ。できない人は、できなくてもいいのだと思いこみ、努力さえしなくなる。その一方で仕事のできる人は、できない人の負担を肩代わりすることになり、結局不満をためて辞めてしまう。そうやって、組織を凡庸にする引力が働きはじめる。

解雇は難しいし、そうあるべきだ。でも、次の4つのことをやれば、解雇される社員にとって、はるかにクビを受け入れやすくなる。あなたにとっても、チームにとっても、そのほうがいい。

ほとんどの管理職は、チームの誰かが足を引っ張りはじめたとき、それをなかなか認めたがらない。管理職自身がそれを認めたがらず、ましてや上司や人事もそれを認めることはない。

しかし、無理をしてでもパフォーマンスの悪い部下を早めに特定したほうがよい。理由は4つある。

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