ビッグデータの賞味期限は、あと5年しかない 情報通信革命で、ビジネスはすぐ陳腐化する

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たとえば、国が発表している経済指標も、立派な統計データです。ただビッグデータの場合、統計をとる際のデータ量がこれまでの統計に比べて格段に多いという点では、大きく違います。

斬新なビジネスモデルが、すぐに陳腐化するリスク

IT化によって膨大なデータを処理できるようになったのは一つの進化かもしれませんが、これに統計学を合わせたというだけのことであり、そこにはなんのイノベーションもないように思えるのです。

目先のビジネスとしては魅力的なのかもしれませんが、おそらく長続きはしないでしょう。ビッグデータの賞味期限はせいぜいあと5年、そう断言してもよいと思います。

昔は、他社が持っていないようなビジネスモデルを考えついたら、それこそ、その企業は30年くらいは安泰でした。それが今では、10年、下手をすれば5年も経つと、かつては斬新だったビジネスモデルがあっという間に陳腐化してしまいます。

いうまでもなく、情報通信革命によって情報はあっという間に共有化され、価格の平準化がはじまるからです。インターネット社会に情報格差はほとんど存在しません。

だからこそ、経営者は常に切磋琢磨し、将来の動向を洞察しながら、自分と企業を成長させる努力を続けていく必要があるのです。

12月に出版された新刊『トップリーダーが学んでいる5年後の世界経済入門』(日本実業出版社)では、企業の経営者やビジネスマン向けにビッグデータをはじめビジネスに必要な知識を取り上げております。興味のある方はぜひご覧ください。

中原 圭介 経営コンサルタント、経済アナリスト

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なかはら けいすけ / Keisuke Nakahara

経営・金融のコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」の経営アドバイザー・経済アナリストとして活動。「総合科学研究機構」の特任研究員も兼ねる。企業・金融機関への助言・提案を行う傍ら、執筆・セミナーなどで経営教育・経済教育の普及に努めている。経済や経営だけでなく、歴史や哲学、自然科学など、幅広い視点から経済や消費の動向を分析しており、その予測の正確さには定評がある。「もっとも予測が当たる経済アナリスト」として評価が高く、ファンも多い。
主な著書に『AI×人口減少』『これから日本で起こること』(ともに東洋経済新報社)、『日本の国難』『お金の神様』(ともに講談社)、『ビジネスで使える経済予測入門』『シェール革命後の世界勢力図』(ともにダイヤモンド社)などがある。東洋経済オンラインで『中原圭介の未来予想図』、マネー現代で『経済ニュースの正しい読み方』、ヤフーで『経済の視点から日本の将来を考える』を好評連載中。公式サイトはこちら

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