スーツは「何着持っている」のが適量なのか 傷みをできるだけ和らげ、寿命を延ばすコツ
東京都内でシステムエンジニアとして勤務する佐藤篤さん(28歳、仮名)は、技術営業という立場から社外の人との接触が多いビジネスマンです。比較的カジュアルな服装が認められやすい職種ながら、夏場も含めてほぼ毎日スーツで出勤しています。そんな佐藤さんは冠婚葬祭用の礼服1着を除けば、週5日の勤務に対して3着のスーツを着回ししています。
仙台で勤務医をしている高田勇一さん(40歳、仮名)は、2~3カ月に数回、東京で行われる学会や製薬会社の勉強会などに参加するときにスーツを着用しています。職場では医療用白衣を着用しているので、礼服1着を除くと、持っているスーツは1着のみです。
そんな2人から同じ質問を受けたことがあります。
「スーツは何着持っているのが適量なのでしょうか?」
これはビジネスマンを中心にファッションスタイリストとして述べ1万人以上の服装をコーディネートしてきた私が、佐藤さん、高田さんに限らず、多くのビジネスマンから、とてもよく聞かれる問いです。
「ここぞ」というときは、やはりスーツ
クールビズやウォームビズ、カジュアルデーなどの言葉が一般的になってきたように、かつてはスーツにネクタイが日本のビジネスマンに必ず求められるドレスコードでした。ところが、今はIT業界をはじめとして、必ずしもそうでなくても許されるビジネスシーンが増えてきています。例えば、ノーネクタイやポロシャツ、あるいは襟なしのシャツやニットなどにジャケットとパンツを合わせるようなファッションです。
とはいえ、伝統的な業界では毎日スーツを着ているビジネスマンも珍しくありません。くだけたファッションが一般的な業界や会社であっても、大事な商談やフォーマルな集まりなど「ここぞ」というときにはスーツが欠かせません。
青山商事が展開する「THE SUIT COMPANY」をはじめ、「オリヒカ」(AOKIホールディングス)、「SUIT SELECT」(コナカ)、「P.S.FA」(はるやま商事)など、一式で2万円台や3万円台などで買える割安なスーツを売る店が台頭する中でも、シャツやネクタイと比べればスーツは少々値が張ります。適正なスーツの保有数を把握しておくことは、ビジネスマンの財布にとっても優しいことです。
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