スーツは「何着持っている」のが適量なのか 傷みをできるだけ和らげ、寿命を延ばすコツ

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スーツはこうした汗や湿気を吸収し、外へと排出してくれています。これはスーツの素材であるウールの特性なのですが、1日着用したスーツの湿気を完全に抜くためにも中2日ぐらいは風通しのよいところで保管しておいたほうがいいのです。

湿気を多く含んだ状態の繊維は、毛羽立ちやすくなるという傾向もあります。毎日同じスーツを着続けるということは、スーツにたまった湿気を抜ききることなく、型崩れや傷みの進行を早めてしまいます。

日常生活において起きている自然摩耗を少しでも遅らせるためにも、着数を多く持っておくことは非常に有効です。帰宅後にスーツを脱いだらしっかりブラシをかけて、保管しておくと長持ちには、より効果的です。繊維の目に詰まったホコリを除去することで、通気性を維持することができ、毛流れも綺麗に保てるので傷みを予防できます。

クリーニングを考慮して、最低3着

ビジネスマンの日常においては、スーツに飲食物をこぼしたり、何かにひっかけたり、誤ってペンで色をつけてしまったりなど、自宅では落ちない汚れが付くことがあります。そのようなときに頼りになるのがクリーニング店です。

ただ、服を一度クリーニングに出してしまうと数日間は戻ってこなくなります。もともと2着しか持っていなければ、預けた1着とは別の1着を連続着用することになるため、毎日スーツを着る人ならば少なくとも春夏用、秋冬用を3着ずつはそろえておきたいところなのです。

既製品で低価格のスーツであっても、オーダーメイドや作りのしっかりしたブランドスーツであっても、大切に使う術を身につけておくことは、見た目の印象はもちろん長期的に見た経済性にもつながり、ビジネスライフを豊かにしてくれるはずです。

吉川 浩太郎 ファッションスタイリストジャパン取締役

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よしかわ こうたろう / Kotaro Yoshikawa

ニュース番組や経済誌で活躍する経営者・文化人、ベストセラー作家をはじめ、ファッションに悩みを抱える一般男性まで、スタイリストとして延べ1万人以上のコーディネートに携わっている。論理的な切り口で服装にアプローチする内容がわかりやすいと評価され、講師としての社員研修やセミナーは年間70講演を超える。

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