スーツは「何着持っている」のが適量なのか 傷みをできるだけ和らげ、寿命を延ばすコツ

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私自身の経験やさまざまな物理的条件などを勘案して述べれば、佐藤さんのように毎日スーツを着る人は少なくとも春夏用3着、秋冬用3着と年間を通して6着、高田さんのようにたまにしかスーツを着ない人でも春夏用1着、秋冬用1着で年間を通して最低2着というのが、ほどよい保有数です。

春夏用と秋冬用を分けてそれぞれ持っていたほうがいいのは、スーツは季節によって着分けるのが望ましいからです。

「織り方」によって生地の通気性が異なる

春夏用スーツは気候も暖かいため、生地の目をあまり詰めずに織り、極力薄くすることで通気性を確保して吸排湿性を高め、涼しく快適に着られるようになっています。逆に、秋冬用スーツは寒さに対応するため、生地の目を詰めて織り、厚みを出すことで保温性を高め、暖かさをキープしています。

どちらの季節にもウール素材が中心に使われていますが、ウールは吸排湿性に優れながら、保温性にも優れているため、生地をいかに織り上げるかで季節に合った働きを持たせているのです。色による見た目の季節感や、気候に対する快適さが異なる点も見逃せません。

例えば、夏場に厚手の濃い色のスーツを着て汗をかきながら商談したとしたら、相手側からは「暑苦しい」と見られてしまうかもしれませんし、見た目の色や質感が季節とのミスマッチを起こしてしまいます。

それも併せて、春夏用と秋冬用にほどよい量のスーツを確保しておくことは、何よりスーツの傷みをできるだけ和らげ、寿命を長くすることにつながります。

「夏に秋冬物を着ていて、汗をかきすぎたために生地の傷みが早くなってしまった」

「年中春夏物を着ていて、生地の摩耗が早くなり、すぐに穴が開いてしまった」

といったことも防げるのです。

毎日着用するとして少なくとも春夏用に3着、秋冬用にも3着を持っておいたほうがいい理由がいくつかあります。その1つは、スーツにこもる湿気の除去には一定の時間を置いたほうがいいことです。

サントリーのホームページ上に特集されている「水大事典」によれば、人間の皮膚からは1日600ミリリットルの水分が蒸発しているそうです。汗をかくことでも水分は失われ、夏場の暑いときには1時間に1500ミリリットルもの汗をかく場合もあるそうです。

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