2014年3月のCI一致指数は105.7で、その後2015年3月の99.3まで下落基調が続いた。したがって、2014年3月の「山」(未設定)のピークからの下落幅は6.4ポイントである。一方で2018年10月のCI一致指数は103.7で、19年1月は97.9になったことから、下落幅は5.8ポイントとなり、ギリギリ2014年3月の下落幅を下回っている。だが、鉱工業生産について「2月、3月あわせ、大幅な生産上昇見込むのは難しい」との経済産業省の説明(ロイター)を考慮すれば、今後一段とCI一致指数が低下し、2018年10月は2014年3月以上に景気の「山」が明確となる可能性は十分にある。
外需の不振で一段と下振れするおそれ
今後のCI一致指数の推移を展望すると、下振れリスクがかなり大きいといえよう。2019年1月のCI先行指数を見ると前月比マイナス1.3ポイントになっており、下げ止まりの兆しがないためだ。当面は一致指数も下落基調が続く可能性が高い。
CI一致指数の採用系列のうち、国内の人手不足によってプラス寄与となりやすい「有効求人倍率(除く学卒)」はしっかりした推移が目先続く見込みだが、世界経済の減速による影響を受けやすい「投資財出荷指数(除く輸送機械)」などの下振れは避けられないだろう。外需の低迷が国内企業の収益環境の悪化につながれば、「所定外労働時間指数(調査産業計)」や「営業利益(全産業)」のマイナス寄与の拡大も見込まれる。
事後的に2018年10月前後が景気の「山」と認定され、日本経済はすでに景気後退局面に入っている可能性はかなり高いと言えそうだ。
※今回は掲載を前倒ししました(通常は第3金曜日)
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