事務系仕事しかできない人を待つ「淘汰」の未来 AI時代に「10年後なくならない」仕事は何か?

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だからこれは、どちらがよくてどちらが悪いということではない。共通するのはクリエイティブな仕事をしていることだから、クリエイターとスペシャリストを合わせて「クリエイティブクラス」としよう。

それに対してバックオフィスは、仕事の手順がマニュアル化されているからクリエイティブなものはほとんどない。そのうえ時給は、スペシャリストに比べて大幅に低い。

だったらバックオフィスの仕事にはなんの魅力もないのだろうか。そんなことはない。そのいちばんの特徴は「責任がない」ことだ。マニュアルどおりにやるのが仕事なのだから、それによってなにかとんでもなくヒドいことが起きたとしても、責任を取るのはマニュアルをつくった会社(経営陣)でバックオフィスの労働者ではない。

世の中には、労働は生活のための単なる手段で、余った時間を趣味に使いたいという人が(かなりたくさん)いるが、そんな彼ら/彼女たちにぴったりの仕事だ。

どのような仕事を目指すかは自由だけど、このように分類すると視界がかなり開けるのではないだろうか。

機械はマニュアル化した仕事がものすごく得意

クリエイター、スペシャリスト、バックオフィスの仕事は一長一短あって「職業に貴賤はない」けど、将来性はかなり異なる。それはAI(人工知能)をはじめとしてテクノロジーが急速に進歩していて、これからは人間だけでなく機械とも競争しなければならないからだ。

将棋や囲碁でプロを超えたことで、いずれすべての仕事はAIに取って代わられるのではないかといわれている。それに対して、単にルールが決まったゲームに強いだけで、自然な会話とか臨機応変の対応なんて全然できないのだから、ちょっと出来のいいコンピューターにすぎないという反論もある。

どちらが正しいかは未来になってみないとわからないけど、1つだけ確かなことがある。機械はマニュアル化した仕事がものすごく得意だということだ。

コンピューターの言語はアルゴリズムで、これは作業手順をすべてマニュアル化したものだ。逆にいえば、うまくマニュアル化できない作業は機械にはできない。

AIとビッグデータによって、医者や弁護士のようなスペシャリストの仕事すらなくなるといわれている。でもそこで例に挙げられるのは、画像診断から病変を見つけるとか、膨大な裁判記録から関連する判例を探し出すとかの仕事だ。

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