パラアスリートが学ぶ「話し方教育」好評の理由 パラメッセンジャーの育成プログラムとは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

上山選手は、2016年リオデジャネイロパラリンピックでリカーブ7位、18年インドネシアアジアパラ競技大会ではミックス戦2位になっている日本の第一人者。

「足に障がいがあることでパラリンピックにも出られたし、人生が面白くなった」と言う。

プログラムを受講したことで「自分で当たり前と思っていることも『それはすごいこと』と言われて改めて認識したり、自己分析ができるようになってきた。障がい者は大変、かわいそうと思われるところがありますが、実は大変なことはそう多くない」と、自身の経験を言葉にできるようになったという。

パラスポーツへの関心や理解を広げるために

パラスポーツメッセンジャー育成プログラムについては「自分たちの競技を広めていくのは大切。アーチェリー会場がガラガラだと嫌ですし、講演やテレビ出演も断らずに広めていきたい。ほかのアスリートにも(プログラムを)受けてほしいと思います」と、本人だけではなく、競技自体のメッセンジャーの役割を担うためにも必要だと考えている。

プログラム修了者が行っている講演などでの聴者数は昨年12月中旬までに約9500人に達している。その人たちが話を聞いて、周囲に伝えていく効果も期待できる。そのためには何より、講演が聴者に響かないといけない。

「話ができる」パラスポーツメッセンジャーが増えれば、パラスポーツへの関心や理解も広がるだろう。

パラサポのWEBサイト内にはパラスポーツメッセンジャーの修了者の紹介ページがある。講演依頼についてもそちらで確認ができる。話を聞くことで、パラスポーツへの理解だけではなく、話し方や伝え方、つかみ方などを参考にすれば、自分のこれからのプレゼンやあいさつなどに役立つかもしれない。

赤坂 厚 スポーツライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事