元SMAPの楽曲がパラテコンドーに与えた未来

「雨あがりのステップ」の寄付金で大会を開催

9月上旬に開催されたパラテコンドー強化指定・育成指定選手選考会の様子。左が星野佑介選手、右が伊藤力選手(筆者撮影)

インドネシアで行われていた、アジア・パラ競技大会2018をニュースなどでご覧になった方も多いかもしれない。東京2020パラリンピックに向けた大会で日本選手団は好成績を残した。

しかし、こうした大きな大会に結び付く国内外の大会費用や強化資金には、パラスポーツ各団体が苦労しているのも現状だ。

元SMAPのメンバーの楽曲売り上げを全額寄付

そこに大きな「資金」が提供された。芸能界のバックアップによるものだ。

国民的アイドルグループだったSMAPの元メンバー、稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾が「新しい地図」として活動し、2017年から日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)のスペシャルサポーターを務めている。

今年3月、3人がパラスポーツ応援チャリティソング「雨あがりのステップ」をiTunes Store、レコチョク限定でリリースし、売上総額全額をパラスポーツ支援に寄付した。もちろん、リリースした社、作詞家、作曲家も全額寄付する音楽業界にとっても異例の試みだった。

今年の3月19日から6月30日まで行われ、250円の楽曲価格で売り出し、消費税を除いた231円のダウンロード(DL)数分が寄付されたのだが、約3カ月半で9万9594DL、合計寄付金額が2300万6214円にもなり、7月にはチャリティ曲寄付の贈呈式も行われた。

「雨あがりのステップ」の作曲は菅野よう子氏で麻生哲朗氏が作詞を担当した(筆者撮影)

使い道については、6万ユーロ(約780万円)は国際パラリンピック委員会(IPC)公認パラリンピック教材「I’mPOSSIBLE」の世界各国への普及活動などに使用するためにアギトス財団に寄付され、残りがパラリンピック競技団体の実施する大会やイベントへの支援金として今後活用されていくことになった。

売り上げの寄付金を使用した大会の1つが「平成30年度下期パラテコンドー強化指定・育成指定選手選考会」で、9月初めに東京・品川区の日本財団パラアリーナで行われた。

これまで、こうした選考会は健常者のテコンドーの大会と一緒に開催してきたという。参加人数が少ないということもあるが、単独で開催する資金がなかったというのも大きな理由だった。寄付金の支援を受けて初めて単独開催できた。

次ページ目に見える形で支援できる
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • 岡本幸一郎の自動車情報発信局
  • インフレが日本を救う
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
自動車「コロナ不況」が促す<br>部品業界サバイバルの行方

コロナ危機の自動車部品メーカーへの影響は、過剰な設備と人員を抱えていた日産系でとくに深刻。比較的堅調だったトヨタ、ホンダ系も無傷ではありません。世界レベルでの技術開発競争は激化の一途で、生き残りへの再編と淘汰が始まろうとしています。