元SMAPの楽曲がパラテコンドーに与えた未来 「雨あがりのステップ」の寄付金で大会を開催

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2000年シドニー五輪テコンドー女子で日本選手として初めて銅メダルを獲得した岡本依子・全日本テコンドー協会副会長も会場に来ていた。

会場での岡本依子副会長(筆者撮影)

「パラテコンドーだけの大会ができて注目されるし、選手たちもうれしいと思います。パラテコンドーの選手だけなので、励ましあったり雰囲気がいい。

今回の寄付金のように目に見える形で応援してくれると、見るときに自分も楽しいと思います」と、感謝していた。

パラテコンドーは、上肢障害が対象で、競技ルールなどはテコンドーとほぼ同じだが、頭部への攻撃は禁止され、手での攻撃はポイントにならない。ヘッドギア、ボディプロテクターなどを装着して、まわし蹴りなどの足技だけでポイントを競う。

選考会では、男女3階級が行われ、11人が参加した。観戦に来た人のために、競技説明なども行われ、岡本副会長らによる体験会も実施された。

冬競技の第一人者がパラテコンドーをPR

女子合同級の太田渉子は、2006年トリノパラリンピックのバイアスロンで銅メダル、2010年バンクーバーパラリンピックでクロスカントリー銀メダルを獲得したスキーのトップ選手だ。2014年ソチパラリンピックで選手団旗手を務め、大会後にスキーを引退。

太田渉子選手はスキーを引退後にパラテコンドーを始めた(筆者撮影)

その後、パラテコンドーを始めたが、今のところ国内には1人しか競技選手がいない。

「国内で初めてパラテコンドーの大会が開催されて、応援にも来てくれてうれしかった。私の姿を見て、やってみようと思う人が出てくれたらいいと思います。健常者ともできるし、いろいろな動きがあって面白い」とPRし、この日は健常者と対戦した。

男子61キロ以下級を制したパラテコンドーのパイオニア的存在の伊藤力は「パラテコンドーのレベルが徐々に上がってハイレベルになってきた」と、単独開催もあって競技としての進化も感じている。

伊藤に大接戦の末に敗れた高校2年生で若手のホープ、星野佑介は「パラテコンドーを始めて2年半ですが、人とのかかわりも増えて、物事に対する意欲が出てきました」と、笑顔を見せた。

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