日本人が知らない「シリア難民」の不条理な現実 気づきを与えてくれる「ZENOBIA」のスゴさ

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以下、『ZENOBIA』著者・Morten Dürrさんからのメッセージを紹介します。

あえて「児童書」として作った理由

「こんにちは、『Zenobia』の著者Mortenです。2016年にこの本を書きました。難民について人々がこれまでとは“別の方法”で話すことができる本を作りたいと思いました。なぜなら、その当時人々は非常に抽象的な方法で難民について話していたからです。彼らは数と統計について話していました。彼らは本当に難民を人間として、つまり仲間の人間として見ていませんでした。このような簡単に読める本を作ることによって、シリア難民の顔が見えるように伝えたかったのです。私は児童書作家なので、児童書として本を作ることにしました。

私の本には、2つのポイントがあります。

第1に、人々に立ち止まって、ゆっくり考えさせることです。ソーシャルメディアで難民について議論する代わりに、この本を読んで静かに考える時間を持ってほしいのです。ただ立ち止まって考えてみて欲しい。『難民になるとはどういう意味だろうか?』『自分がそのような状況にあったとしたらどのように感じるだろうか?』と。

第2に、私は子どもたちにも読んでもらえる本にしたかったのです。なので、絵が大きく文字の少ない、とてもシンプルな本にしました。世界で何が起こっているのかについて子どもたちと話すことは非常に大切だと思います。子どもたちはどんな方法であっても、情報を見つけることはできます。例えば、インターネットで難民や世界のほかの問題についてのニュース記事を見つけるでしょう。しかし、オンライン記事は彼らを混乱させたり怖がらせたりするかもしれません。ですから、本がいいかもしれませんね。彼らはこの本を読んで、『この本は何について書かれているのか』『この本の中で何が起こっているのか』について、大人に尋ねることができます。

『ZENOBIA』の文を担当されたモーテン・デュアーさん(写真:「サウザンブックス」の翻訳出版プロジェクト『ZENOBIA』より )

これら2つの理由で私は本を書きたかったのです。振り返ると、この本は多くの国を旅行してきました。18カ国で出版される予定です。非常に驚き、感謝しています。私がこの本を書いた理由は、この本がこれらの国々の読者に関係しているのと同じ理由だと思います。彼らは、戦争や難民の悲劇を顔が見えるように伝える必要性があると感じているのです。そして多くの人は、児童書の中でこれについて話してもいいのだと感じています。児童書だけではありません。しかし、この本はあなたの子どもたちと一緒に読める本として役立つでしょう。日本でも同じように読んでいただけるよう、祈っています。ありがとう」

Thousands of Books(株式会社サウザンブックス社)については「GARDEN」当該記事へ

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GARDEN編集部

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4つの支援の形として、以下の4つのマークを用意。

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・ボランティアやイベントに参加することで種を育てる、「参加したい」花びらのマーク

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