40~60代が感じる「介護・終末期」への不安 早めに考えて、準備しておくことが重要だ
2012年時点の推計によれば、認知症の人は462万人で65歳以上人口の15%にあたります。また、正常と認知症の間に位置し認知症の前段階と考えられている「軽度認知障害」の人は約400万人で、65歳以上人口の13%となっています(出所:内閣府政府広報オンライン「もし、家族や自分が認知症になったら知っておきたい認知症のキホン」)。高齢化の進展とともに認知症の人の割合は今後さらに高くなるともいわれています。
40~64歳の男女に、自分が認知症になる不安がどの程度あるかを親への介護経験(本調査では、自分自身が主に身体介助している〈したことがある〉経験としています)の有無別にたずねたところ、介護経験の有無に関係なく、女性のほうが男性より不安に思う割合(「かなり不安がある」+「どちらかと言えば不安がある」)は高くなっています。
介護が身近かどうかによる違い
不安に思う割合は「介護が必要な親を介護している(していた)」が男性69.0%・女性76.1%で、「介護が必要な親がいる(いた)が、介護した経験はない」の場合と男女ともに同水準で、不安を感じることに介護経験による差はほとんどありません。
一方、「介護が必要な親がいない(いなかった)ため、介護した経験はない」では男性54.8%・女性67.1%でした。介護が必要な親がいる(いた)場合のほうが介護を身近に感じているためか、いない(いなかった)場合よりも不安が高いことがわかります。