日経平均続伸、上海株高支えに一時200円超高 企業業績の先行きに対する慎重な見方も
[東京 15日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。14日発表の12月中国貿易統計で輸出入が予想外に減少。世界景気に対する警戒感が広がる中、米国株安を引き継ぎ朝方は安く始まった。ただ円相場が弱含みで推移したことが支えとなり指数はプラス転換。上海株の上昇も追い風となり、上げ幅は一時200円を超えた。
騰落率は日経平均が前営業日比0.96%高。TOPIXが同0.85%高となった。セクター別では精密機器、機械、電気機器など外需セクターが上昇率上位にランクイン。電気・ガスをはじめ内需・ディフェンシブがさえない。
中国の国家発展改革委員会が15日、景気に対するさらなる支援措置を講じることを示唆。また中国財政省が2019年に財政支出を拡大し、より大幅な減税と手数料削減を実施すると表明した。上海総合指数は前日比で一時1%高。米株価指数先物も上昇し、日本株に対するショートカバーを誘発した。
大引けにかけては英国のEU(欧州連合)離脱を巡る議会採決の結果を見極めたいとの姿勢が強まった。前週末に大幅高となったファーストリテイリング<9983.T>が売られ、1銘柄で日経平均を約73円押し下げる要因となった。
市場では「為替が動かなかった点は日本株にはプラスだったが、企業業績には不透明感が残っている。業績の観点で底打ちとみるのはまだ早い」(ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏)との声も聞かれた。
個別銘柄では任天堂<7974.T>が上昇。米金融専門紙バロンズ(電子版)が11日(現地時間)、米アップル<AAPL.O>は「任天堂を買うべき」とする記事を掲載。これが任天堂株の支援材料となった。
半面、プレナス<9945.T>が軟調。11日に発表された業績予想の下方修正が嫌気された。同社は2019年2月期の連結営業損益予想を6億円の赤字に修正。従来予想は13億円の黒字だったが、一転して営業赤字を見込む。既存店売上高の伸びが想定を下回ったとしている。
東証1部の騰落数は、値上がり1479銘柄に対し、値下がりが577銘柄、変わらずが72銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20555.29 +195.59
寄り付き 20264.82
安値/高値 20204.43─20571.28
TOPIX<.TOPX>
終値 1542.72+12.99
寄り付き 1521.83
安値/高値 1518.75─1544.78
東証出来高(万株) 134582
東証売買代金(億円) 24613.96
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