株価はやっぱり2019年半ばに向け下落する 短期で株価を見て右往左往しないほうがいい

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株式市場は「米中交渉には強硬派のライトハイザー氏(右)が就任した」とのニュースで一時下落した。10日以降の株価を見るポイントとは?(写真:AFP/アフロ)

先週の主要国の株価は、下落基調を強めた。ごく短期的には売られ過ぎの面もある。

短期的に売られ過ぎた2つの理由とは?

それは、1)株式市場における米中首脳会談での交渉進展期待が行き過ぎた面もあり、その単純な反動が出た2)一部機械的に売りを出したファンドがあったという観測が有力、といった2点による。このため、日米等の株価は、今週のどこかで、リバウンドする展開は否定できない。
その一方、先週は悪材料とされた要因もあった。1つは、米中通商交渉の悪化懸念であり、もう1つは後述するイールドカーブの逆転だった。

米中通商交渉に絡む市場の懸念としては、まず12月3日(月)にラリー・クドローNEC(国家経済会議)委員長が、電話記者会見で「今後の米中協議については(対中強硬派と目される)ロバート・ライトハイザーUSTR(米通商代表部)代表が責任者を務める」、と明らかにしたことがあった。続いて、中国の通信大手華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)が、12月1日(土)に米政府の要請によってカナダで逮捕され、それが5日(水)に明らかになったことが、米中関係を悪化させる出来事だとして、市場を揺るがせた。

ただ孟CFOの逮捕容疑は、もともとアメリカで取りざたされてきた、安全保障面の懸念などではなく、対イラン経済制裁に関する違反のようだ。このため、先週の株価の下振れには過剰感があると言えるが、地合いが悪化していた市場は神経質に反応した、ということだろう。

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