そこで、誕生日の話に戻りますが、こういう言葉を日頃なかなか言えない人は、ぜひとも、子どもの誕生日には言ってあげてほしいのです。誕生日という特別な日に言われると子どものうれしさも倍増します。口に出して言えない人は、ちょっとした手紙やカードに書いて伝えるのもいいでしょう。あるいは、メールやラインでもいいです。これらはみな「書き言葉」であり、口で言いにくいことを伝えるのに効果的です。親からのちょっとしたひと言が、子どもを長く支える宝物になることもあるのです。
さらには、誕生日というのは特別な日ですから、特別な話もしてあげるといいでしょう。たとえば、その子がお腹の中に宿ったとわかったときのうれしい気持ちを話してあげるのです。看護婦さんやお医者さんがそれを伝えてくれたときの話し方や、それを聞いたときのママの気持ちを具体的に描写してあげると、子どもは非常に真剣に聞いてくれます。自分の誕生にまつわるエピソードほど、子どもにとって興味深い話はないのです。
それをパパに伝えた時のことも描写してあげてください。その場所はどこだったか、そのときの天気はどうだったか、それを聞いたときのパパの様子はどうだったか、こういうことを物語のように話してあげるといいでしょう。具体的な描写によって現実感が高まり、真実度が増すからです。もちろん、「パパからは大した反応がなかったのよ」などいうことを話す必要はありません。無条件の肯定を伝えるために話すのですから、上手な脚色も必要でしょう。
同じように、次のような話も、ぜひ描写しながら話してあげてください。
・パパが気を使ってくれたこと
・お腹の中から蹴られたときのこと
・その子が生まれた日のこと。場所、周りの状況、お天気など
・出産のときのこと。家族の様子や気持ちなど
・産まれてくれたときのうれしい気持ちやパパの様子
手紙に書いて読んであげるのもいい
もちろん、パパ自身の口から伝えてあげることも大事です。おじいちゃんやおばあちゃんからも、ぜひ伝えてあげてほしいと思います。口で話すだけでなく、手紙に書いて読んであげるのもいいですね。子どもの宝物になると思います。
私の50代後半のある友人は、こう言っています。「オレがお腹の中にいるとき、母さんは食べ物にすごく気をつけていたんだって。特に、カルシウムをたくさん取るようにしていたそうだ。おかげでオレは丈夫な体でありがたい」。私はこの話を何度か聞かされていますが、そのたびに彼はうれしそうに話します。母親から聞いたこの話は、彼の生涯の宝物なのでしょう。
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もちろん、誕生日を待つまでもなく、今すぐやってあげればベストです。「思い立ったが吉日」ですから。そして、これをきっかけにして、常日頃から無条件の肯定を伝えるように努めてほしいと思います。
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