実家離れできない妻がいる家庭の不幸な末路 年末年始は、どこまで実家に頼っていい?

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夫婦の自立度が、育児や家族の絆、その家族の精神的な豊かさや文化度に直結するというのは、先に申し上げました。それは私の極端な2人の知人がモデルにもなっています。

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裕福な景子さん(仮名)は、実家べったりの生活をしていました。景子さんにぞっこんの夫もそれに従っていましたが、実家の親に他界された後は景子さんがまずパニックになり、(家事ができないので)外食が続き、外食に飽きた夫と子どもたちは反抗的になり、空中分解するように、家庭が崩壊しました。

これに対し玉の輿婚をした玉子さん(仮名)は、貧しい家庭で育ったためお料理を学ぶ機会がなく、毎日、義父母にバカにされ叱られ続けました。そこで発奮した玉子さんは努力して、数年後には数十人の客を、コースでもてなせるほどの人になりました。

玉子さん曰(いわ)く、「この時期に発奮して学んだ難しい料理や新しい生活習慣は、今では目をつぶっていても作れるし、身に付いた。これらは自分のいちばんの自信になっているが、この時期に作らなかった料理は、簡単な料理でも、今も作れない」そうです。

難しいことも習慣にすると簡単にできる、というよい例ですね。だから若い頃の苦労は、買ってでもせよというのです。

自立した生活から要領を学び、たくましいママになろう

しずかさん、私は、今のあなたの生活スタイルがズルズルいって実家依存症になる可能性を、お父様は心配しておられるのだと感じました。この種の夫や妻の親側からの悩み相談が、当相談室にも結構届いているからです。

またママが神経質だと、不思議なほどそれはすべて赤ちゃんに影響すると、私の親友の助産師も言います。赤ちゃんに智恵があり敏感なのは、「憎らしいほど」だそうです。

ママであるあなたが心を広く持ち、「狭き門より入る」ことを心がけ、ママとして妻として、社会人として、自立心を強めましょう。年末年始で実家と交流が増える季節でしょうから、自立への姿勢を示すいい機会でもあります。

今が正念場で、それがあなたの一生の財産になり、子どもの教育に直結するのです。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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