SUVと同じくワゴンブーム到来はありえるか 背の低さと大荷室、走行性が評価されていい

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ステーションワゴンブームは再来するのだろうか(撮影:梅谷秀司)

西村:僕は絶対に揺り戻し的なものがあると信じて疑わない。違うかな(笑)。ステーションワゴンの波がこないまでも、このカテゴリーがもう1回見直されたらうれしいです。

ハッチバックに目を向ける人はいる

――トヨタ「カローラスポーツ」、ホンダ「シビック」のハッチバック、それからスバル「インプレッサ」は、5ドアハッチ車です。5ドアハッチバックは意外と見ますし、わりと売れています。

森口:SUVとミニバンがこれだけ出てきたことで、ほかの車は「パーソナル志向」に振っていいのではないでしょうか。セダンもそうなっている。ハッチバックも最近出てきているのはみんなその方向に振っている。シビックだってかなり低くて室内空間を強調していない。その需要ならばハッチバックに目を向ける人はいるのかな、という感じはしますよね。

――いろいろとお話を聞いてきましたが、率直に言ってステーションワゴンブームは来るのでしょうか。

西村:以前シェアリングの話が出ましたけど、やはり小さい車はそれに向いていると言われるなかで、コンパクトなステーションワゴンは荷物を積みやすいし、立体駐車場にも入る。交通インフラとの関わり合いという意味でも親和性は高いと思う。

繰り返しになるけど個人的にはステーションワゴンブームの再来に期待したい。ただし1、2年の一過性ではなくて、最低でも3年は続いてほしい。魅力的な車、具体的に言えば、牽引として最右翼のレヴォーグが2019年に新型に切り替わると言われていますが、その動きに付随して国内メーカーから出てきて、同時に輸入車も幅が広がったときに、またステーションワゴンが注目されると思います。SUVほど高価格帯になりづらいし、手が届きやすいことも含めてです。

藤島:とはいえ、シンプルにステーションワゴンを選ぶメリットがどれだけ一般の人に広がるのか、ちょっと疑問に思うところがあります。しばらくはSUVとは違う選択肢として、ワゴンが魅力的に映るのかなというところはありますね。

森口:いまのハッチバックの感じぐらいの揺り戻しはくるのかな。むろん日本のメーカーが魅力あるものを出していくことが前提ですけど。

成相 裕幸 会社四季報センター 記者

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なりあい ひろゆき / Hiroyuki Nariai

1984年福島県いわき市生まれ。明治大学文学部卒業。地方紙営業、出版業界紙「新文化」記者、『週刊エコノミスト』編集部など経て2019年8月より現職。

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