35歳以上で結婚した「晩婚さん」への取材をしていると、3人に1人ぐらいの割合で離婚経験者に遭遇する。再び結婚した理由はさまざまだが、独身に戻ってみて「もう一度、結婚してみよう」と思ったことは共通している。「4度目の正直です!」と屈託なく笑う人もいた。その気になれば、人はいつでも何度でも結婚できるのだと感じる。
もちろん、離婚をせずに夫婦円満で添い遂げるに越したことはない。どうすればいいのか。激しい恋心はなくなった後でも、配偶者に対して「すてきだな」と感じることは結婚生活に必要な気がする。
結婚するためにも、結婚生活を楽しく続けるためにも、できるだけ魅力的な人間でいることは大切なのだ。中身に関してはじっくり成長するしかないが、外見は少しの時間とお金で変わることができる。
日頃、晩婚さんへ取材をしていると、男女ともお見合い写真を含め、見た目がやはり重要であると感じる。特に30代以降の女性は、結婚相手の男性に「大人の余裕と清潔感」が漂う外見を求めることが多い。ライオンや孔雀のオスのように華やかにオシャレにとまではいかなくても、好感を持たれる外見に整えるに越したことはない。
友人によき指南役を紹介してもらった。関東中心に活躍しているパーソナルスタイリストのMaricoさんだ。大手航空会社の客室乗務員を経て2010年に独立し、口コミだけで3000人以上の客を獲得。現在も、多いときは1日に5~6人のイメージコンサルティングや買い物同行をしている。その仕事ぶりは、彼女をモデルにした小説『見た目レシピいかがですか?』(椰月美智子著、PHP研究所)に詳しい。
今回、男性読者を代表して筆者(42歳、バツイチ、既婚)がMaricoさんにインタビューをしつつ、買い物同行をお願いした。「ジャケット、シャツ、パンツの3点で予算は7万円」と伝えた。新年の洋服選びの参考にしてもらえたら幸いだ。
大人の男性は「ラクな服」に流れがち
――さっそくですが、大人の男性が洋服選ぶ際の注意点を教えてください。
男性は「落ち着くから」「着心地がいいから」という理由で緩めのサイズの服を選びがちです。それではダボッとした印象になりますし、服に合わせて体も太ってしまいます。
私はジャストサイズの服を選んで、必要なところはお直しをすることをお勧めしています。多様な個人の体がS、M、Lなどで収まるはずはないのです。Mサイズの服で部分的にきついからといって安易にLにサイズアップしてはいけません。妥協せず、お直しに少しの時間とお金をかけることが大切です。
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