――サイズ以前の問題ですが、そもそもどの店でどんな洋服を買えばいいのかわかりません。気づくと、いつも同じような服を選んでしまいます。
安心な洋服を選びがちなのも男性の特徴ですね。奥さんに私服を選んでもらっている人もいますが、よほどオシャレな奥さんでない限りは「保護者会などで恥ずかしくなければいい」という発想になりがちです。色も紺やグレーで、平均点を取りにいく感覚。カッコよさよりも予算重視です。
私が男性のお客さまにお勧めしているのは、3カ月に1回でいいので男性ファッション誌を買って目を通すこと。掲載されている服を買わなくても大丈夫です。ただ眺めているだけでオシャレの目を養うことができます。自分にも実践できそうな服装が載っているページに付箋を貼ってみるとより効果的です。
この宿題をやると、セレクトショップなどに入ったときにオシャレな店員さんを見分けられるようになってきます。その人に声をかけて、どんな目的と用途で洋服を探しているのかを伝えましょう。
店員さんとちゃんと会話をすることが大切です。「この服がトレンドです。売れてます」とか「私も買って着ています」などと言う店員さんには要注意。ちゃんとこちらを見て考えてくれて、納得できる理由を伝えてくれる人に接客してもらってください。
――定期的にファッション誌を購読してレベルの高い店員さんを探す、ですか。なかなか大変な作業ですね。そこまでする費用対効果は本当にあるのでしょうか。
私のお客さまは半数が男性で、お母さんに連れてこられた大学生から年配の方まで幅広くいますが、40代の既婚者も少なくありません。奥様やお母さんに勧められてきた方が大半で、オシャレに関心のある人はほとんどいません。それだけに服装をガラリと変える効果は絶大です。
職場や同窓会などで女性のほうから声をかけられるようになった、という声はよく聞きます。「今日はどこかに行くんですか?」「いつもと何か違いますね」と言われるだけでもうれしいものではないでしょうか。
これは笑い話ですが、通勤途中で見知らぬ女子高生から「前から見てました。カッコいいですね!」と告白された42歳の男性もいます。旦那さんを少しでも見栄えよくするために私のコンサルティングを受けさせたのに、彼が想定外にカッコよくなって困惑する奥さんもいるぐらいです(笑)。
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