母親の執念、岩をも通す
中学生にもなれば、それは難しいでしょうか?
参考にならないかもしれませんが次のようなエピソードを思い出しました。それぞれ40代の、妻子ある息子をもつ70代の老母、トメ・ウメ・ヨネさん(すべて仮名)のことです。息子たちはそれぞれギャンブルや女性問題で大金を使い込み、家庭不和になって老母を悩ませていること、そして老母が多少のおカネ持ちだったことで共通しています。
トメ・ウメさんに共通しているのは、そんな息子をもったわが身の不幸を嘆き、息子にくどくどと説教したり泣きついたり脅したりするだけです。
しかし、ヨネさんは違いました。どこでどんなギャンブルをしているのか、相手は誰か、女性はどこに住んでいるのか尾行や人を雇って全部突き止め、外堀から攻めて有り金を使い、すべて解決したのです。「どこにそんな力があったのか今思い返しても不思議で、嫁や孫を守りたい一心だった。まさに母親の執念、岩をも通すような火事場の馬鹿力が出たみたい」と言っておられました。
もう一つ思い出しますのは、昔、ある省庁の人たち数十名の方々と親しくする機会があった時のことです。皆さん仕事熱心で誠実な人たちばかりだったのですが、アフターファイブの過ごし方が「伝統的集団的に」パチンコ屋通いだったことです。
たまに趣味や資格のための勉強をする人もいましたが、ほとんどの人は「ボーナスも給料も20年以上パチンコ屋につぎ込んだ。バカな人生を送ったと本当に後悔しているけれど、今さらどうしようもないし……」とパチンコ屋通いをやめません。パチンコファンの多さに驚くと共に、真面目な人たちが自分への投資や将来への備えもせず、ギャンブルに走る異常さに、この人たちの人生の歯車はどこから狂ったのだろうと、考えさせられました。
息子が50代になろうと、母親の執念でわが子を更正
ゲームに興じることがギャンブラーへの道だといっているのではありません。私は両方とも知りませんので確信はもてませんが、両方に潜む魔物が似ているように思います。たかがゲームですが学生が本分の勉学より優先させるのは、将来にわたる生活習慣の問題としても危惧します。
木村さん(2人目の相談者さん)、WiFiは息子さんの今の段階ではご自宅に復活させるべきではないと思います。個人塾へ移られて2カ月とのことでしたが、その後はどうですか?少しは塾の指導で勉強に身が入るようになりましたか?せっかくの個人塾ですから息子さんの能力に合わせて、いやでも予習復習をしていかないと指導してもらえないような、外堀から攻めてくださるような熱心な先生と、出会えるといいですね。
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