東洋エンジ、150億円の増資で苦境を脱せるか

インテグラルが実質大株主、三井物産は静観

28日の緊急会見では三井物産出身の芳澤雅之専務(写真左)とインテグラルの山本礼二郎パートナー(同右)とともに登壇。東洋エンジニアリングのプロパーである永松治夫社長は姿を見せなかった(記者撮影)

「三井物産との関係は全く変わらない」。会見で、プラントエンジニアリング大手の東洋エンジニアリングの芳澤雅之専務はそう強調した。

11月28日、東洋エンジは第三者割当増資を実施し、優先株を発行することで、約150億円を調達すると発表した。2019年2月12日に臨時株主総会を行い、優先株の発行と減資を行う決議する予定だ。

優先株を引き受けるのは筆頭株主(22.7%)の三井物産ではなく、投資ファンド・インテグラルらだ。

インテグラルは2015年1月に破綻した航空会社スカイマークへの支援でも知られている。調達した資金は東洋エンジの事業構造の変革などに活用し、再生計画を加速させる。

米国のプロジェクトで相次ぐ誤算

東洋エンジは米国の化学プラントプロジェクトでつまずき、前2018年3月期は268億円の最終赤字に転落した。2016年から建設を始めた同プロジェクトでは工事初期から地盤の問題で杭打ちが難航。2017年に現地を襲ったハリケーンの影響で工事が遅れた。

今年4月からは施工体制を大幅に見直し、新たに地元建設業者2社を加えた。東洋エンジの現場管理要員も増強し、進捗管理を徹底した。「動員力のある地場業者をサブコントラクターに起用したことが功を奏した」(芳澤専務)。約585億円にのぼる追加コストを出した北米案件は、ようやく出口が見えてきた。

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