ディズニーが認めた「シチズン」腕時計の実力 社長が語る創業100年老舗メーカーの挑戦

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

――そんな不安があった中で、何が後押ししたのでしょう。

アメリカ側からは「マーベルの価値は低いものではない」と説明された。日本ではなぜ高級腕時計をコミックなどで露出するのだと思ってしまうが、こうした海外の感覚の違いを知った点も公式時計契約で学べたことの1つだ。今ではディズニーの公式時計契約を後悔していないし、むしろよかったと思っている。

シチズンはディズニー傘下でアメリカンコミックを手掛ける「マーベル」とのコラボレーションも展開(写真:シチズン時計)

今後は時計の製造に限らず、ショーやエンターテインメントなどのディズニーパーク内での催し物で、シチズンとしていかに協力できるか可能性を考えていく。マーベル作品の映画などでも起用されることで、それぞれのショーや映画で見たときに生まれる人々の感情に、シチズンの時計が結びついていけるようにしたい。

――そもそもなぜ米ディズニーはシチズンを公式時計として選んだと思いますか。

まずは北米でのマーケットシェアをもっていること。あとはエコドライブなどの革新的技術や、新しいことをやっているということを認識してもらえたからだろう。個人的な想像だが、エコドライブをいちばん評価してもらえたと思う。電池交換なしである点や環境に対する意識などがディズニーと共有できる価値だったのではないか。

アプリ開発力でフォッシルに期待

――一方、同じアメリカ企業であるフォッシルグループとの提携にも乗り出しました。

フォッシルとの提携は今後も伸び続けるだろうスマートウォッチ分野を強化するためだ。シチズンが強い中価格帯の市場規模は伸びるとしても微増にとどまる。伸びるとしたらスマートウォッチだろう。これまでもシチズンは世界初のブルートゥース腕時計など新しい技術を取り入れてきた。しかし、アプリケーションなどソフト分野は弱く、出遅れてしまった。

フォッシル社はシチズンにはないアプリの開発力がある。伸びていくスマートウォッチ分野で橋頭堡を築くためにも、フォッシルが持つ開発力とシチズンが培ってきたムーブメント(駆動機構)の技術力と販売力を合わせていくことが重要になる。

次ページ「アップルと戦わない」という選択
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事