エプソン、28万円の高価格時計に込めた勝算 なぜ今、高機能アナログ時計を投入するのか
7月19日、プリンタ大手セイコーエプソンは自社での腕時計の新ブランド「TRUME(トゥルーム)」を立ち上げると発表した。
今回発表したのは男性向けの高機能なソーラー発電式のアナログ針時計。GPSや気圧・高度、方位といったセンサーを盛りこんだほか、一部機種には温度や紫外線、歩数を計測する別端末が付属。Bluetoothで時計本体と通信できる機能を備える。
価格は24~28万円(メーカー小売希望価格、税別)。9月28日より家電量販店などを中心に順次販売していく計画だ。
セイコーに高機能時計を供給してきた実績
会見したエプソンの碓井稔社長は「エプソンにしか作れない、エプソンならではの腕時計がある」と意気込みを語る。
現在でこそプリンタやプロジェクターなどで有名なエプソンだが、祖業は腕時計の製造だった。
同社の前身は1942年に創立されたセイコーホールディングスの腕時計用の部品を製造する会社。1944年に腕時計用部品を製造するセイコーインスツルがエプソンのおひざ元・諏訪に戦時疎開し、1959年にその一部をエプソンが譲受したという歴史を持つ。
そのため現在もセイコーに、ぜんまい式の時計ながらクオーツ並みの精度を誇るスプリングドライブや、GPS電波の受信と太陽光充電を組み合わせたGPSソーラー時計の「アストロン」など数多くの高機能時計をOEM供給している。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら