「ハイブリッド型」腕時計が急成長できる理由

フォッシルは試金石となれるか

東京・原宿にある、Android Wear搭載「フォッシルQシリーズ」のウエアラブルショップ(筆者撮影)

アップルの初代「Apple Watch」が発売されて以来、時計業界はにわかに活況を呈してきた。もちろん、Apple Watchのようなスマートウォッチがスマートフォン並みにバカ売れしたというわけではない。あくまで時計という産業のジャンルにおいて、アップル製品が時計メーカーとしてもトップクラスの売り上げを残すようになり、それまで腕時計に興味がなかった消費者層までが反応しているということだ。

これまでもグーグルの「Android Wear」を搭載するソニー、レノボ、ASUSの製品や、独自にOS(Tizen)を開発するサムスン電子の製品も世の中に投入されていたが、業界全体に変化をもたらしたという意味では、Apple Watchの登場は格段に大きなものだった。

中国やアジア地区などではAndroid WearやTizenを搭載するスマートウォッチが多いものの、トレンドを牽引しているのがApple Watchであることは間違いない。調査会社のCanalysの調査によると、2016年第3四半期におけるスマートウォッチの総出荷台数は610万台で前年同期と比べ約60%増加した。

アナログ指針を中心としたデザインを採用

さて、しかし今回のコラムの主人公はこれらの製品ではない。Apple WatchやAndroid WearあるいはTizenを搭載するスマートウォッチは「ディスプレー型スマートウォッチ」。一方、既存の腕時計を踏襲しながら、もっとシンプルな伝統的なアナログ指針を中心としたデザインを採用した製品が登場している。

Withings Activiteはその代表格とも言える製品だった。Withingsはスマート体重計など、これまでも健康関連の気の利いたIoTを発売して話題になっていたフランスの企業である。その初代モデルはスイス製で伝統的かつシンプルなデザインに、サファイア風防(ガラス)を採用するなど“時計らしい”作りで、主に欧米で話題の製品になった。

現在、Withings Activiteも安価なバリエーションモデルが存在しているが、今年は生産数で世界トップクラスの時計メーカー、米フォッシルもこのジャンルに参入。「ハイブリッド型スマートウォッチ」というカテゴリーを形成している。

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