2019年の日本に立ちはだかる「2つのリスク」

世界経済の減速シナリオを検討しておこう

アメリカはまもなくブラックフライデー。筆者はアメリカ経済が堅調と読むが、リスクシナリオも検証する(写真:ロイター/アフロ)

アメリカの株式市場が不安定だ。11月6日に行われたアメリカの中間選挙の結果、「ねじれ議会」となることが決定したが、もともと選挙をきっかけにアメリカの政治情勢や経済政策が変わる可能性は低かった。米中首脳の間で電話会議が行われたこともあり、同国の株式市場は「想定どおりの中間選挙」を好感する格好で上昇。一時は10月末までに大きく下落した分の半分程度は取り戻した。

だが、その後はアメリカの通商政策が再び強硬になるなどの懸念から再び株価が下落。トランプ政権の通商政策に加えて、拡張財政を掲げるイタリアとEU(欧州連合)との衝突、政局が不安定化する中でイギリスがEUから秩序を保ったうえで離脱を実現できるか、など複数の政治的懸念材料が世界的な株式市場の上値を抑える要因になっている。

アメリカ経済は依然好調、投資チャンスは継続

もし、これらの政治リスクが市場の不確実性を高めるだけで、株価の趨勢を決する企業利益などの経済動向に影響しないのであれば、これに神経質な金融市場は「押し目買いの機会」を提供していることになる。実際、アメリカの経済指標をみると、4-6月以降年率3%を上回る高成長が続いており、一部の金利敏感セクターを除けばアメリカ経済全体では好調を保っているため、筆者はアメリカの株式市場の投資機会と考える。そして、アメリカの債券市場では、経済への悲観的な見方は大きく強まっていない。

一方、アメリカ以外の国では年央から景気減速の兆候がみられ、例えばユーロ圏の7-9月成長率は前期比+0.2%に低下した。新興国経済の成長停滞が、欧州経済に波及しているとすれば、世界経済全体が再び減速しているシグナルといえるだろう。

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