子どもの「英語力」をグッとあげる教材は何か それぞれ使い方にポイントがある

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英語単語を調べるだけでなく、ほかの教科の辞典も収録しているので、教科を横断して学ぶことができ、小学生の知的好奇心を満足させることでしょう。電子辞書は分厚い辞書とは異なり、携帯が簡単なので膨大な量の情報をいつでもどこでも持ち運ぶことができます。ネットで調べるのとは違い、信頼性の高いコンテンツを搭載しているので安心です。

英語の単語を引くと音声が聞けるようになっています。この音声がクリアなもの、自然なものを選ぶようにしましょう。子どもには機械で作成した音でなく、人間が収録した音声を聞いてほしいからです。また、言葉は単語だけで使うのではなく、文章の中で使用するので、できるだけ例文など文章で発音が聞けるといいでしょう。単語を調べるだけでなく、歌や絵本で英語が学べるものもあります。音声が聞きづらくないか、チェックしてから購入することをお勧めします。

電子辞書もアプリ同様、子どもが自主的に継続できるかどうかがキーポイントとなります。使い始めは楽しいのですが、だんだんと自分からは使わなくなってしまいがちです。電子辞書の特長を生かして、英語だけでなくほかの教科や好奇心に沿って横断的に学ぶ習慣をつけると、子どもは大人が想像するよりも大きく成長することができるでしょう。

英語学習では音声はとても重要

英語音声教材

言語を学ぶ際に音声を聞くことは重要です。それは私たちの母語習得を考えてみてもわかります。生活環境の中で母語をたくさん耳にして蓄積し、喃語を話すようになり、一語文、二語文、三語文と発語して、数年して自分の言葉として話すようになるのです。その数年間、母語の場合はさまざまな音声を耳にしていることになります。

母語と同じように英語の音声も頻繁に耳にすることは、子どもの英語の習得に効果的です。ただ、その音声は、自然な音声であることが重要です。また、また子どもは内容のあるもの、知的好奇心を満たすものでないと受け付けません。なので、単語だけであったり、同じ構文ばかり続いたり、意図的に英語を教えようとする内容ですと、面白くないので聞かなくなります。

絵本や物語の音声教材を家で聞いているSくん(小3)は、毎日時間を決めて英語の物語CDを聞くようにしているそうです。毎日、学校から帰宅してオヤツを食べる時、夕飯が終わってテレビを見る前は聞くようにしています。また、Sくんの家族は自動車の中でもそのCDを流しているそうです。近頃のお気に入りは『ギリシア神話』で、夏休みには『トム・ソーヤの冒険』ばかり繰り返し聞いていたそう。

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