「実家大好き45歳男」に惚れた女性の"相場観"

夫が結婚後も実家に戻って寝てしまう…?!

長年実家ぐらしだと、ついつい居着いてしまいますが…(イラスト:堀江篤史)

東京の中央線沿線にある老舗の喫茶店に来ている。小さなテーブルを挟んで筆者と向かい合っているのは、機械メーカーで働いている大林康彦さん(仮名、45歳)と病院勤務の美佐さん(仮名、46歳)。昨年結婚したばかりの晩婚さんだ。

この連載の一覧はこちら

2人ともおとなしそうな風貌だが、康彦さんのほうは目が少年のように輝いている。カピバラのようなかわいらしい雰囲気だ。そんな康彦さんを愛おしくて仕方ない様子で美佐さんが寄り添っている。

小さな懸案もある。2人は東京の西部にある2DKのアパートで新婚生活をしているが、駅から離れているのに家賃は約10万円と安くない。それぞれの勤務先は東京の東部にあるので、通勤に1時間半以上かかっている。

実家から離れられない夫

勤務先にもっと近くて安い賃貸物件はいくらでもある。しかし、康彦さんが首を縦に振らなかった。一人暮らしの母親を心配し、実家から徒歩圏の場所に住むことを主張したのだ。40代半ばまで実家暮らしだったので、自分も地元から離れがたかったのかもしれない。

「せっかくの結婚をダメにしないように、今はそこに住んでいます。康彦くんは会社帰りに毎日のように実家に行くんです」

「そんなことはないよ」

インタビューの前に軽い口げんかを始める2人。やめてください……。晩婚夫婦はいろんな過去やしがらみを背負っているので、共同生活をしながら少しずつ折り合いをつけていくしかないのだ。いずれは美佐さんの両親も老い、康彦さんが介護に協力してくれる日が来るだろう。

気を取り直して、まずは康彦さんの話から。都内に実家がある大企業の正社員と、条件面ではモテそうだ。結婚する機会はなかったのだろうか。

次ページ二人の出会い
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
  • コロナ後を生き抜く
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地銀 最終局面<br>首相が追い込む崖っぷち

遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

東洋経済education×ICT