今日は自慢話をさせてほしい。筆者が毎月開催している読者交流飲み会「スナック大宮」で2組目の晩婚さんカップルが生まれそうなのだ。
1組目が誕生してから約1年。年間でのべ500人近くが参加している飲み会なので、年に1組は決して高い確率ではない。でも、単なる飲み会が誰かの幸せにつながったのだとしたらやはりうれしい。
しかも、本連載でも取材した日本最大の読書会「猫町倶楽部」との予期しない連係プレーの結果でもある。こみ上げる喜びを抑えつつ、現在婚約中の2人にインタビューすることにした。
東京・門前仲町の喫茶店「東亜サプライ」に来てくれたのは、金融機関に勤務する関信一郎さん(仮名、47歳)と垣内直美さん(仮名、42歳)。信一郎さんは背が高くて少し強面だが、表情はとても穏やかで大人しそうな印象を受ける。グレーのワンピースに髪をアップスタイルでまとめている直美さんは、女優の菊池桃子似の明るい美人だ。
直美さんの過去2回の結婚と離婚
正直言って、この2人が結ばれるとは筆者には全く想定できなかった。そもそも2人の素性も詳しくは知らない。緊張気味の信一郎さんは後回しにして、まずは2回の離婚歴がある直美さんのほうから話を聞いた。
「高校を中退してアルバイトをしているときに、友だちの紹介で知り合ったのが前の前の夫です。田舎から一人で上京して来て頑張っている彼の姿を見て、東京の実家で暮らしている私とは違うものを感じたのだと思います。
応援したいなと思って付き合い始めて、18歳のときに子どもができました。周りからは反対されましたが、ご縁があって私のお腹に来てくれたので産むことにしました。私は一人っ子だったので、子どもはなかなかできないものだと思っていたんです」
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