「実家大好き45歳男」に惚れた女性の"相場観" 夫が結婚後も実家に戻って寝てしまう…?!

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「恋愛することは多少はあったけれど、結婚するきっかけにはなりませんでした。僕は自由気ままな風来坊なんです。音楽と絵が好きで、いくつかのサークルに入っています。国内各地のイベントに出向くことも少なくありません」

実家暮らしで「風来坊」はないだろう、とツッコミを入れたくなるのを抑えつつ、美佐さんとの出会いについて聞いた。3年前の秋に開かれた小さな音楽会だったという。

「美佐ちゃんの第一印象は、おとなしそうなのに積極的に話しかけてくれる人、です。連絡先も交換して食事に行く約束をしたのですが、ドタキャンされたので『じゃ、いいか』と思って連絡をしなくなりました。再会したのは去年の2月です。それからの美佐ちゃんはドタキャンをしなくなったので、よく会うようになりました」

上記は、マイペースかつ断片的に話す康彦さんのセリフを、美佐さんの助けも得ながら集約して表現している。のん気そうに見える康彦さんだが、一度のキャンセルぐらいで傷ついてしまう繊細な心の持ち主なのだ。

康彦さんへのインタビューは早々に切り上げ、待ちかねた様子の美佐さんに声をかけると勢いよく話し始めた。

"普通の男性"に選ばれない

「私は31歳から6年間も結婚相談所に入っていました。5つの相談所に払ったお金は計算したくもありません。でも、全然うまくいきませんでした。お見合いできる男性は、『1000人の女性と会ったけれど心が動かない』という人だったり、病気で体が不自由な人だったり……。しっかりした定職を持っていて、容姿も性格も普通の男性は私を選んではくれません。お見合いはいつも1回きりで終わりでした。私はしゃべりすぎるのがいけないのでしょうか。男性と対等に話しちゃうんです。康彦くんは私が言いたいことを言わせてくれるし、許してもくれています」

さきほど口げんかをしていたのを忘れたように康彦さんを誉める美佐さん。服装や持ち物に無頓着な彼にこまごまとしたアドバイスをするのが楽しいようだ。

「放っておくと身の回りのことがすごくズボラになるんだから!」

「過干渉だな、と思うこともあります。ハハハ」

美佐さんの婚活話に戻ろう。結婚相談所は退会したものの結婚自体はあきらめたくなかった。

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