「日々の雑談」は気持ちのリセットに有効だ ツイッターやフェイスブックの効果は低い

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SNSでいくら情報を共有しても、実際にその人と会って触れ合うこととはまったく次元が違う(写真:monzenmachi/iStock)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

相談業務にかかわる中で、気持ちがふさぎがちな人、心が不安定で憂鬱になりやすい人の特徴に「気持ちの切り替え」が苦手という傾向がみられます。

たとえば、

・休みの日でも仕事のことが頭から離れなくてリラックスできない
・嫌なこと、心配なことがつねに頭の片隅に渦巻いていて気になってしまう

などを訴えられることが多くあります。

自分の思いを話すことの効果

これらを防ぐためには、日々のルーティンの中に、気持ちの切り替えスイッチを持つことが大切です。そのために必要な、「気持ちの整理」と「リセット」の2つの方法をお伝えしたいと思います。

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まずは、気持ちの整理ですが、つらいことや嫌なことがあったときに、友人や家族にその気持ちを話すと少し気持ちが楽になるといった経験をお持ちの方が多くいらっしゃると思います。

誰かに思いを話しただけで、現状が変わるということがないにもかかわらず「気持ちが落ち着く」「肩の力が抜ける」ということが起こります。これを「カタルシス効果(心の浄化作用)」といいます。

なぜ話しただけで浄化作用が得られるのかというと、目に見えない、形がない自分の気持ちを誰かに伝えるときに、何が起こったかのエピソードを詳しく時系列になぞったり、気持ちにぴったり合うような感情表現の言葉を探して当てはめていくという作業を自ら行います。これ自体が、自分の気持ちを整理することにつながるのです。

出来事を追体験し、自分の気持ちを言葉によって具体化していくプロセスの中で、自分の思いが明確になり、状況を客観視できるようになるわけです。そして、話をしていて相手に伝わらないと感じれば、何とかわかってもらおうと違う表現を探し、自分が言い足りない場合は、いろんな言葉に置き換えて自分の思いを模索します。するとより一層、気持ちを具体的に正確にとらえる助けになります。

要するに、人に話をするということは、自分自身を振り返ることにつながり、気持ちの整理に大いに役立つのです。ですから、今日あったことを話す場や相手がいることが必要なのです。

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