就活で「青田買い」を解禁せざるを得ない事情 横並びの新卒一括採用はもう限界が来ている

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建前上、面接解禁日である6月1日以降に面接をするものの、それ以前に学生と接点を持つことで選考がほぼ終わっているという採用活動が常態化。学生にとっての初めての接点において、大人たちによる、「壮大なホンネとタテマエ」が横行していたとも言える。つまり、今回の就活ルール廃止は事実上の青田買いの解禁でもある。

驚くべきことに、内閣府と文部科学省が行った就職活動に関する調査では、今年面接解禁日を守らなかった企業は6割を超えたそうだ。このことからも、就活ルールの目的であった「公平・公正な採用活動」は実現できておらず、学生にとっては就活期間が短縮するどころか長期化していると見る目もある。

このように、有名無実化していたルールならば、いっそのことなくしたほうがいいという意見もあった一方で、反対意見も根強かった。その多くは、「企業・学生双方が混乱する」という声や「中小企業の採用難に拍車をかける」「学生が勉強しなくなる」といった意見だ。ただし、そもそもルールが機能していないのだから、問題の真因は別なところにあるのではないか。

ヤフーは新卒・中途採用の定義を見直した

それは、おそらく日本が長く続けてきた新卒一括採用の弊害だと考えられる。終身雇用は終焉しつつあるものの、日本はまだまだ学校の卒業と同時に就職をすることが当たり前で、1社目の就職先がその後のキャリアに強く影響する実態がある。「チャンスはこの場限りの一度きり」という新卒採用の仕組みが前提である限り、学生は一定のスケジュールに則ることを余儀なくされる。

そのため、卒業時期が日本とは異なる海外の大学へ留学することや、博士号取得を目指して研究を続ける(年齢を重ねる)ことなどが、就職の足かせになってしまう側面も否めない。本来は学生の学びを妨げない趣旨だったはずの就活ルールが、学びが多様化した現代においては、かえって学びの幅を狭めているのだ。

だからこそ、こうした新卒一括採用が優秀な人材を獲得する妨げになっていると考えて、独自の採用を行う企業も出現しはじめている。たとえば、ヤフーは「新卒採用」と「中途採用」の定義そのものを見直した。30歳以下であれば就業経験の有無にかかわらず応募できる「ポテンシャル採用」と、これまでの中途採用を踏襲した「キャリア採用」に再編している。

これはまさしく、多様な人材に平等な機会を提供することで、優秀な若者を採用する狙いにほかならない。また、ヤフーに近い形で、リクルートもグループ各社の新卒採用を統合する際に「新卒」の定義を拡張。365日の通年エントリーが可能なことや、大学1年生からインターンシップを受け入れるなど、多くの若者へ間口を広げるとともに、「時期に縛られず個人が納得のいく就活をしてほしい」というメッセージがなされている。

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