「ホワイトニング」本当は怖い健康被害の実態

個人輸入の薬剤を使い歯肉がボロボロに

医療機関以外でのホワイトニングはリスクもあるようです (写真:kou / PIXTA)

「芸能人は歯が命」――。

このキャッチコピーを覚えていますか? 1995年に話題となったサンギの歯磨き剤・アパガードのコマーシャルで使われていました。東幹久さんと高岡早紀さんのコミカルな演技が話題を呼び、なんと1996年の同商品の売り上げは140億円に達したそうです。ものすごいですよね……。

私が子どもの1970年ごろの歯磨き粉のコマーシャルと言えば、「リンゴをかじると歯茎から血が出ませんか?」でした。当時の日本人の歯周病罹患率はかなり高かったそうで、デンターライオンの名はこのCMでかなり浸透したようです。

このように歴史からみても日本国民の口腔意識は時代とともに変化してきています。虫歯や歯周病の疾患治療だけでなく、輝く白い歯にして欧米人のように相手に好印象を与える歯の審美的な意識が強くなったのでしょう。

ホワイトニングは歯を削らず明るくする

近年ではホワイトニング(歯牙漂白)に注目が集まっています。歯を美しく見せる審美歯科治療の1つで、薬剤を用いて色素を抜き天然歯を白くすることすべてを指します。歯を大きく削り被せ物をするセラミッククラウンや、歯の表面を少し削り薄い板を張り付けるラミネートべニアなどの修復補綴(ほてつ)処置を含める場合もありますが、一般的にはホワイトニングといえば歯を削ったりすることなく明度をアップさせることを示します。

ホワイトニングは歯科クリニックで行う「オフィスホワイトニング」と、自分で行う「ホームホワイトニング」の2つに大別されます。

オフィスホワイトニング用薬剤は濃度が高いので特に注意が必要です。濃度が高い分早くホワイトニング効果が出るので、国家資格を持つ歯科医師や歯科衛生士が必ず取り扱わなければなりません。

オフィスホワイトニングは最初に基本的な口腔内検査を行い、大きな虫歯や不適合な充塡物がある場合はまずその処置を行います。そのままホワイトニングをすると薬剤がすき間に入り込んで痛みを誘発したり、神経に悪影響を及ぼしたりしますので、この事前のチェックは必ず行わなければなりません。

また、術前クリーニングをしっかり行わないと汚れが沈着したままですので、歯質に薬剤が浸透せずホワイトニング効果が落ちることになります。そういった術前準備をきちんと行ったうえで、高濃度の薬剤を安全に使用していかなければなりません。その後、歯肉を保護し高濃度のジェルを歯に塗布します。ハロゲンライトやLED、レーザーなどを薬剤に照射すると過酸化物の分解が促進されるのでホワイトニングがスピードアップします。歯の厚みなどは個人差も大きいので、効果と歯質への影響を注意深く確認しながらホワイトニングを進めていきます。

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